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新型空気室の調整 [スワン空気室]

2010/12/19

ペンタゴンヘッド塗装.png

新空気室のマイナーチェンジ
新型空気室(ペンタゴンヘッド)の調子が良いので、小生の標準空気室として使うこととした。
これは音とは直接関係ないと思われるが、空気室の外に化粧直しを行なった。又、ヘッド内の一部改造を行ない音の変化をみた。
前回は、空気室をペンタゴン(5角形)としたことで前後方向の定在波対策を行なった。
しかし、左右の板間の定在波対策が残された、今回はこの対策をおこなった。

定在波対策
変更可能部分として考えたのが、 片側の面に定在波防止用に三角材を付け、左右面間を非対称とすることで定在波対策をおこなってみた。(ポンチ絵を参照)
比較的簡単な作業であり、ある程度の効果が期待できると考え試してみた。
又、空気室内外も塗装をしたが、音への効果は 、 御呪い 程度?

赤で表示した三角材での定在波対策
空気室吸音材.png


試 聴
一聴して音の出方が変わってきた、ヘッドを作成して約1ヶ月のエージング効果もあり本領発揮である。
ペンタゴン構造と三角材1本で最終的な定在波の影響から回避できた、このように定在波に対してはシンメトリー構造は良くないようである・・・当たり前か??
空気室容量をスーパースワンより2割程度大きく作った効果と、板厚を薄くした効果が出ている。 
この為に、コーン紙の自由度が上がり微小入力に強く分解能が非常に良い。又、前後・左右方向の定位がよく空間表現力も非常に優れている。
元々、FE103En-Sの立ち上がりは非常に良いが、ユニットのエージングも進み以前よりストロークが伸びた感じがする。この為、低域は以前より数段伸び、音圧的にも充分満足の行くものとなった。
TBSの設計より約1年、 " 切った貼った " の繰り返しで、このレベルに達した。
やっと" 仏作って魂入れず ” 状態から脱したようである。
現時点では、小生好みの音質・定位・空間表現力・緻密さ・抜け等で大変満足している。

本来、このペンタゴンヘッドをスーパースワン用に改造して実験すれば好かったのであるが、時間と手間の関係で省いてしも~た。
誰かスーパースワンで追試をして戴ければ[晴れ]と成るかも・・・

追 記
このヘッドの傾向として、1週間以上しないと本領を発揮できないようである。
最初は情報量も少なく甲高いが、その後、低域もでてきて3D効果もその前後から充分に発揮できるようになる。

現行の減衰材は、 " アオキ産業のグラスウールを丸めて円柱状(黄色部)にして、糸で縛り空気室のほぼセンターにぶる下げて使用している。
効果は充分で空気室内の定在波は殆ど感じられない。


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新型空気室の作成・試聴 [スワン空気室]

2010-10-29

IMG_3615.png
新型空気室、後日塗装予定


新型空気室(ペンタゴンヘッド)の作成
今回は、簡易実験であるので、板(米松材)は近くのD.I.Y.ショップで切って貰った。
やはり精度が甘く15cmに対して2mm程度の誤差があり、一部加修となった。
又、斜め加工は、カンナで加工した。 何時ものことであるが大変な肉体労働となってしも~た。

新旧の空気室の違い
 a. 板材を米松に変更した。
 b. 板厚を18mm→14mmとした。
 c. スピーカ穴の背面にザグリを入れた。
 d. 容量を僅かに大きくして 2.3ℓ とした。
 e. ヘッド形状を変更した。
           
目 的
 f.内部損失の大きい素材に変えヘッドの鳴きを減らすこと。(a.)
 g. 背圧の抵抗を減らし、コーン紙の自由度を上げること。(b.c.d.)
 h. 空気室の構造を変え反射波? 定在波? を減らすこと。(d.e.)
           

IMG_3086.png
ザグリを入れ、鬼目ナットを取り付けた。
 下穴が小さく、板を割ってしまった。

IMG_3609.png
先ずは、後部の板の斜め加工部の面を合わせた。


IMG_3610.png
後部板を接着して、ターミナルをネジ止めした。
側板を付けて終了、全てハタガネで固定して作成した。



新型空気室の視聴

a. 空気室内に何も入れずに視聴
一聴して 新型空気室の効果が出ているようである。ボーボー・カンカンの余計な音がかなり減っている。
豪放磊落と言うか馬力のある音であるが、小音量ならば素でも聴ける音である。
流石に長時間 音量を上げて聞くのは辛いが、高域の粒立ちと3D効果は旧型よりも上である。

旧型空気室では、グラスウール無しでは聞くに絶えない音であった、この対策で大量のグラスウールを入れ ”カンカン音” を防いでいた。
この為に、低域の能率が相当に堕ち、高域のディテールも殺されていた。
下記したhttpのシュミレーションプログラムでも、吸音材を大量に入れると低域の能率が落ち、バックロード特有のデップが埋められる。 この時、微小信号の反応は、悪くなると思われる。

スピーカー設計プログラム アプレット版
http://www.asahi-net.or.jp/~ab6s-med/NORTH/SP/index.htm


b. 空気室内に和紙を入れ視聴
吸音材とヘッド形状の問題は、スワン系スピーカの永遠のテーマかも知れない・・・

今後、改善の余地は多く残っているが、とりあえず現状報告をしてみたい。
空気室に吸音材を入れるのは最終手段であるが、先ずは2×12cmの和紙を二つ折にして片ch2ヶを置いてみた。

旧型ヘッドに比べ、能率が全帯域で上がっている。
これは、ヘッド形状の改善で一部の問題をクリアしたため、吸音材を殆んど使わなくて済んだことと、板厚を薄くし空気室の背圧抵抗を減したことで、ロード圧を効率よく処理している為であろう。
更に、背圧抵抗が下がることでコーン紙の自由度も上がり、微小信号のレスポンスも良くなっている。
新型空気室を付けて数日は、低音の出方が弱かったが、日が経つにつれバランスよく鳴るようになった。
ソースにも依るが、スワンの独特の3D効果は、更に素晴らしくなり音が手で掴めるような感覚さえ味わえる。
反面、スワン系の欠点??
   ソースを更に選ぶようになった。

2週後の評価
評価に関しては、その日の温度・湿度・気分等、物理的・人為的パラメータも多く含まれる為、均一化されにくいが・・・
小生のマクロ的評価としては、ハイコンプライアンス化が進み、微小信号での表現力も素晴らしくなった。又、中域から低域の繋がりも非常に良い、これは背面板を変更した効果であろう。("TBS(FE103En-s)の再々調整” を参照)
低域の押出しも相当に改善されている、その効果として、CD・DVDを聴いてみても以前とは違う深い音場感・エネルギー感・3D効果を感じる。

欠点として大音量で聞くと床まで鳴ってしまう。

今回のペンタゴンヘッドは、簡易実験で作ったが・・・
   そのままTBSの頭に居座ってしも~た、後日化粧直しを予定。

予想通り、ほぼ満足できる結果であり、スワン系の ” 高域カンカン病 " には朗報??


参 考 Blog
カノン5Dさん 
http://community.phileweb.com/mypage/136/
http://community.phileweb.com/mypage/entry/136/20100905/20399/


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新型空気室の構想 [スワン空気室]

2010-10-23

新型空気室の構想
トールボーイスワンの空気室を改造してみた、現在の空気室は、13c㎥ のキュービクルで定在波が立つのではと考えたからである。
音速を340m、空気室の面間距離0.13mで計算すると 650Hz, 1300Hz, 1950Hz, 2600Hzの定在波が見込まれる。
実際に音を聞いても、特定の周波数で共鳴音が聞こえる。

今回の形状はカノン5Dさんが ”ぬらりひょん” 名で既に制作・実験されている。
カノン5Dさん の制作例は、ヘッドの奥行がもっと長く200Hz以上の周波数を減衰させる様に工夫されている。
そのアイデアを戴き設計してみた、とは言うもののカノン5Dさんの素案から少し外れた形になった。
このヘッドの構造図を見て戴ければ解るが、後部の板を2枚に分け5角形 (ペンタゴンヘッド )としたことで、定在波の抑制効果を狙ってみた。又空気室が後方に伸びたぶん反射波に関しては有利と考えた。

ペンタゴンヘッドの構造図
空気室4.png


空気室容量の検討
ここでもカノン5DさんのFE83E空気室(ぬらりひょんヘッド)を参考にさせて戴いた。
FE83Eバックロードでは1.4 ℓ でマッチしたと記述があった。このFE83Eは実効振動半径が3cm(実効振動面積28.3c㎡)のユニットである。
FE103En-Sは実効振動半径が4cm(実効振動面積50.2c㎡)であるので、面積比で容量は2.5 ℓ となるが Qo=0.2 で磁気回路が強力なことを踏まえ 2.2~2.3 ℓ ぐらいが妥当?
仮に空気室容量を 2.3 ℓ とした場合、クロスオーバー fx = 156Hz である。

ユニットとバックロードのパラメータをいれ、シュミレーションプログラム(スピーカー設計プログラム アプレット版)で計算してみた。
FE103En-S +トールボーイスワンでは、平均的音圧は98db前後、低域はだら下がり傾向であるが60Hz前後まで再生可能とでた。
このプログラムでは、低域にディップとその倍音のディップが次々に見える。実際には視聴位地では均らされ余り解らなくなる。

周波数シュミレーション
ピクチャ-1.png
エンクロージャーのパラメータは、空気室容量(2.3ℓ)、ホーン長(230cm)、スロート半径(3.4cm)、開口半径(12.1cm)とした。
その他、スピーカユニット(FE103En-S)のパラメータも入力が必要。 

自作スピーカー設計プログラム
http://www.asahi-net.or.jp/~ab6s-med/NORTH/SP/index.htm


板材の検討
板振動のテストも同時に行う為、14mm厚の米松の集成材で制作。
米松は比較的柔らかい素材で高域の減衰が大きいと考えられ、FE103En-Sを小生のトールボーイスワンで鳴らした時の音色から選んでみた。
これ以上柔らかい素材だと、加工は比較的容易であるが強度面で問題がでてくる。


ペンタゴンヘッドの板取
空気室板取6.png


次回、新型空気室の作成と視聴を予定

参 考 Blog
カノン5Dさん 
http://community.phileweb.com/mypage/136/
http://community.phileweb.com/mypage/entry/136/20100905/20399/

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