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CHR120 & Ver.6.1 の試聴 [ATL-Speaker]

2023/04/18

CHR120 & Ver.6.1 の調整・試聴
スクリーンショット 2023-03-18 11.04.49 (1).png
現在のVer.6.1は写真のようになっている。
完成に近づいても、本システムは永遠の未完成品と考えている。
手を加えればその組合せは無限に出てくる、又温度・湿度・気圧の変化でも音質は変わってしまう。
これが自作派には堪らない楽しみなのであるが・・・・・



CHR120交換&総合調整

(1) ユニット交換
前回まで、Alpair12p&Alpair12pwを付け替えて使用してきたが、今回ラインナップにCHR120を追加してみた。
Alpair12p&Alpair12pwは振動板に紙パルプコーンを使用しているが、今回のCHR120はアルミ&マグネシュウムの複合材で作られている。
素材と周波数特性より高域の6k〜12kHzのピークが目につくが、そこに手を入れて2 ウエイ化を図りたい。
CHR120.png
CHR120周波数特性


a) 前述したCHR120の高域ピーク対策を考えた。
このピークから音源に当たりを付けると、両端が閉じた空間(振動板)ではλ/2で振動すると考え3cmで5.7kHzからである。という事はピークを作っている所はセンターキャップと推測できる。
具体的対策としては、ユニットのセンターキャップにテープ(吸音材?)を貼ると言う古典的手法で5.7kHzからのピーク周波数をチューニングしてみた笑々!
と言うよりフルレンジを2ウエイ化する為に、ハイ落ちのユニットに作り変えてしまった。

b) 共鳴管の動作調整に関しては、背圧の調整が一番の肝となる。
最終調整方法は、背面に穴を開ける、グラスウールを適正場所に適正量付ける。
この二種類の方法で調整可能と思っている。
今回、CHR120の調整でも同様な方法で共鳴動作とスピーカーからの出音のバランスを取った。
簡単に書いてしまったが、迷路の中を突き進んでカット&トライで最適な所を見つける感じである。
23-04-15 17.16.47.png
この背面からも分かると思うが、背後からの漏れる音は結構多いのでセッティングも重点ポイントとなる。


(2) ツイーターを(YAMAHA JA-0506II)に変更
最近入手した古典ツイーター(JA-0506II)を取り付けた。
バッフル穴の追加工が必要となり加工は大変な作業となった!!
CHR120は中高域の立上りが良く、ホーンツイーターのJA-0506II も立ち上がりが良く繊細なので、相性は良いと思われる。


(3)アッテネーターの製作
当初、可変抵抗のアッテネーターを介して動作させたがS/N対策でノイズが少ない、固定抵抗とコンデンサーで組んでみた。
この事で可変抵抗を使用するより、スッキリした音調となった。
音圧レベルとクロスオーバーの調整では、カット&トライを繰り返し行こない、6db/oct クロスオーバー10KHzで22dbダウンとした。
22dbダウンと成ったのもCHR120との被りもあると考えられる??


FFT測定
軸上1mのFFT
軸上1m.png
測定から100Hz付近が共鳴管のクロスオーバーと考えられる。
重低音が出過ぎている感もあるが、50Hz以下の低音は聴こえにくいらしい、低音フェッチの小生には丁度良かも?
6k〜12kHz付近のピーク問題は、ある程度除去され上手くツイーターと繋がっている。



試 聴
音を文字で表現するのは難しいが、一言で言えば30〜18000hzまで重さを感じない音が出ている。
CHR120は情報量が密でコーン紙での情報損失が極少に感じる。
共鳴管の音に関しては、賛否両論があると思われるが、私感で言わして貰うとコーン紙に掛かる背圧が少ないところから、小音量での表現力が大変良く 分解能・密度は抜けたところがある。
反面、若干であるが余計な共鳴音も含まれている。
結果としてCHR120+JA-0506IIとこの共鳴管はベストバランスをしており、帯域の広さにも満足している。
重要なのは、共鳴管とフルレンジの持つ機械的連続性でFFT上のデータでは見つけられない何かを感じる。

実際の試聴では、イージーリスニングのピアノ曲を聴いたが、グランドピアノの足から低音が床に伝わり、現物があるかの様な存在感がある。
低音に関しては、鬼太鼓座で低音の出方とバチの跳ねる様な音の一体感と部屋一杯に広がる重低音が聞けた。又この共鳴管では、パイプオルガン等では気持ちの悪い低域も出る。
この事はCHR120のfoが 34hzであることを再確認させられ、このスピーカーの動作範囲がλ/4では30Hz以下まであると感じる。


試聴曲
久石譲(NOSTALGIA ~PIANO STORIES III)
Beegie Adair(Moments to Remember)
Melody Gardot (Live in Europe)
Maicail Murray(J.S.Bach Organ works) etc.


          Bye!

      
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Alpair5v3をVer.4.1で試聴 [ATL-Speaker]

2019/07/10

Alpair5v3をVer.4.1で試聴

IMG_1210.jpg
Alpair5v3


フィディリティムサウンドさんを訪問
フィディリティムサウンドさんに10ヶ月ぶりに友人と2人でお邪魔しました。
この友人にAlpair5v3とATL(Acoustic Transmission Line)の組合せがベストマッチングではないかと言われ、試聴の為にエンクロージャー(Ver.4.1)持参での訪問となりました。
その根拠としては、ユニットとエンクロージャー双方がコーン紙に掛かる余計な力を極力少なくした自由度の高い構造をしているとのこと・・・
方向性は同一ですが、結果が吉と出るか凶と出るか半信半疑での訪問でした。

そんな我われを社長さんは心良く迎えてくれました。



2019-07-05 13.34.171.jpg
Alpair5v3&Ver.4.1(中央灰色)

試 聴
早速、Ver.4.1にAlpair5v3を付け試聴に入りました。
取付けたユニットは充分にエージングの掛かったユニットで、初っ端から素晴らしい音!
音質はエッジの立った分解能の高い音で綺麗な余韻が残る、空間表現力が素晴しく音の前後感が上手く表現できる。
Alpair5v3はハイコンプライアンスの頂点を極めた小型フルレンジユニットで、背圧の非常に少ない箱で鳴らすと驚くようなハイパフォーマンスを示す。

Ver.4.1はAlpair5v3で最適化されていないが、この音が出るとはビックリ!!!

当初、Alpair5v3の振動板面積に対してVer.4.1では大きすぎるのではと考えていたがユニットのストロークが長いことが効いてか充分な低域を出せたようだ。
低域に関しては、聴感上音楽を聴くには必要充分であり、軽く素直な低域が出る。

印象に残ったのは、Miles Davis(My funny valentine)出だしのセクションで、本当に鳥肌がたった。

 ユニットの世界も天才は突然出現するものです!!



Alpair5v3の特徴
Alpair5v3はダンパーレス構造で、可動部(軽量コーン+ボビン+ボイスコイル)をエッジのみで支える先端構造を採用している。又ボイスコイルにはレクタンギュラー(断面が長方形)を用いた超ハイコンプライアンス仕様となっている。


Alpair5v3 の仕様&T/Sパラメータ
スクリーンショット 2019-07-09 8.02.11.png


スクリーンショット 2019-07-06 22.49.57.png



FFT測定  
新品のAlpair5v3を持ち帰り、数日のエージングをおこない測定。
        
Alpair5v3 Ver.4.1  4.png
Alpair5v3 & Ver.4.1

測定では、120Hzより上はほぼマークオーデイオの発表値と同じであった。
エンクロージャーの効果が出ているのは80〜120Hzの帯域で比較的フラットな特性が出ている、この部分が音楽性に大きく影響する。
それ以下は、だら下がりであるが60Hzまで何とか頑張っている。このだら下がり特性は共鳴管・ATLでは珍しいことで、設計時に考える余地が残されている。
結果として80〜20000Hz ±4dbと読めるので脅威的にフラットなデータである。

8cm フルレンジとしては、チャンピオンデータに近いものが出てしまったが、音質とは直接関係はないと考えて貰うのが妥当であろう。何故かと言うとスイープ25sec. 1/3db octで測定したものでピークは平均化されてしまうのでこの様なFFTの結果となっている、又、音の立ち上りはコンピュータのFFTではレスポンスが悪いので、ハードのFFTが必要であるがそれでも充分早いと言えない。

 と言いつつ、聴感上の音質も良し・データも良しでは???

 Alpair5v3を手にして、浮き浮きの日々が続いている・・・


     Bye



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Alpair12pw&Ver.6.1 (ATL共鳴管)の調整/試聴 [ATL-Speaker]

2018/11/20

Alpair12pw&Ver.6.1 (ATL共鳴管)の調整/試聴

Alpair12pwを購入し3ヶ月エージングも終了したので、FFT測定とプチ試聴をした。


Alpair12pw後開口6cm 上開口10cm .png
Alpair12pw+TW4Silk & Ver.6.1(ATL共鳴管)のFFT

周波数特性
Alpair12pw+TW4Silkを8KHzで6dbカットが非常によくマッチンングするようで大満足!

当初気にかかっていた下膨れ(30〜60Hzが+5db)であるが、ポジション調整・背後開口部の調整で聴感上では大分軽減された。
本質的改善まで至っていないが、ここを平らにすると80〜200Hzの落ち込みが大きくなるので、対策を思案中である。

周波数特性は、30Hzから20KHzまで設計通りに順当に出ているので、まあ合格?



変更点
Alpair12pは若干高域が強かったので、ケーブルを純度の低い銅線を敢えて使用した。
Alpair12pwでは、ユニット特性にあわせた内部配線とスピーカーケーブル(BELDEN 8470)に変更し中高域特性の改善を図ってみた。 
音質的変化は、目を見張るものがあり音の立ち上がりが全帯域で全く変わった!

次にスピーカーの位置調整・周辺のスピーカー等も位置変更・背面にある調節口の変更を行い、ある程度の音質調整を行った。



プチ試聴
Miles Davis My Funny Valentine
出だしの軽く吹き抜けるような軽やかで甘い立ち上がり、徐々にMiles の本性が分かるような吹き方、ベース低域の伸びと音場感・・・一人満足!

Telemann: Tafelmusik [Disc 2]Pieter-Jan Belder: Musica Amphion
音源の位置関係がよく分かり、明快でエッジが立った素晴らしい録音である。
中高域中心の録音であるが、10人程度の室内楽でどの楽器も鮮明に録音されている。
このCDは、中高域の素性を知るテースティング用である。
当初から心配していたAlpair12pwの中高域であるが、レスポンスも非常に良好であった。

Pomp & Pipes! Dallas Wind Symphony
このCDの録音技術は超一流で超低域から高域までのダイナミックレンジはビックリであるが、低音の出ないシステムでは全く意味のない一枚である。
特に2曲目と9曲目は圧巻であるが、前スピーカーでは再生不能部があったが、今回は問題なく再生できた。
Alpair12pw&Ver.6.1が30Hz迄伸びているのも伊達ではない。



雑 感
Alpair12pwは、ストロークを長く取り低域を伸ばすことと比較的軽い紙コーンを使った、フルレンジ化したウーハーと考えている。FFT測定でもその結果が反映された特性で設計思想?と一致する。
このスピーカーの低域の伸びは素晴らしいものがあり、今迄聴こえなかった音があることに気付く。
Alpair12pwの高域(8kHz以上)は若干苦しいが、TW4Silkと組み合わせれば全く問題ない。又、紙コーンの良いところで微小入力にも良く反応する。

音質は共鳴管の特徴的なもので、全帯域で躍動的で軽やかな癖のない音である。
特に低域は大型ウーハー並の周波数特性を出し、このユニットの実行振動面積から考えられない軽く豊かな低域再生が可能となる。


 ・・・と一人ニンマリする爺であった・・・


              Bye!

      



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Alapir12p or Alpair12pwの選択 [ATL-Speaker]

2018/09/30

Alapir12p or Alpair12pwの選択

今回の選択は、あくまで小生のVer.6.1に付けて決めたもので汎用的なものではありません。

さて、以前もAlapir12pとAlpair12pwの周波数特性比較を出したが、縦軸だけ合わせた2枚では評価しにくいという声があったので、今回は一枚にまとめてみた。

スクリーンショット 2018-09-30 12.15.26.png
Alapir12p(Blue) / Alpair12pw(Red)


Alapir12p(Blue)
発表されている周波数特性は、蒲鉾型で何方かというと高域優先型に感じる。
実際の音も高域が少々耳につく、と言うのも小生のシステムがATL共鳴管であり、背圧を避ける設計に成っているためである。
密閉・バスレフ・バックロードでもない、背圧利用が非常に少ない平面バッフルに近いシステムである為、高域レスポンスが良く少々耳障りに聞こえるのであろう。
スピーカー背面の容量を絞れば影響は避けられると思われるが、別の影響が出て来るであろう。

ハイコンプライアンス化された非常にワイドレンジで使い易いユニットである。
微小入力に良く反応して、音質はカラッとした聴きやすい音である。

フルレンジ一発でと言う方には、一押しのユニットである。


Alpair12pw(Red)
周波数特性を見る限り、100〜10kHzまで比較的フラットであるが、その先は緩やかに減衰している。
今まで取った双方のFFT比較では、100Hz以上は粗近い周波数特性が得られている。

16cm以下のウーハーと称するものでは、ある程度中高域は伸びているが実際に試聴して見るとレスポンスが悪く聞くに耐えない音になるものがある。
それでは、Alpair12pwは如何かと言うと、1ヶ月のランニングを終了して10KHz迄はレスポンス良くフルレンジに限りなく近いウーハーと言えるであろう。但し10kHz以上はツイター(TW4Silk)の助けが必要である。

Alpair12p/Alpair12pw 双方基本的には同根であり音質的にも似ている。但し、Alpair12pwはウーハーと称するだけあって低域はAlpair12pを圧倒する。又コーン紙の重量増もあってAlpair12pwの方が僅かに骨太である。


ユニットの選択
何度もユニットの付け替え、試聴を繰り返した結果として Alpair12pw+TW4Silkをチョイスした。

選択理由としては、やはり圧倒的な低域の伸びと量である。当初 Ver.6.1の製作目的であった、30Hz迄のフラット化達成の為でもある。
又、Alpair12pwは、フルレンジをベースとしたウーハーであり、小生のATL共鳴管にベストマッチングのユニットである。
Alpair12pと僅かに違う中高域も小生の好みにあった。


 ここからは、本当の最終追い込みが始まる・・・


  Bye!



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Alpair12pwの購入 [ATL-Speaker]

2018/09/04

Alpair12pwの購入


フィディリティムサウンドさんを訪問
Alpair12pとAlpair12pwの比較試聴の為、勝田台にあるフィディリティムサウンドさんに友人と2人でお伺いしました。
社長の〇〇さんは大変気さくな方で、各種スピーカー試聴と共に楽しい話を3名で4時間も繰り広げさせて頂きました。
2018-08-31 17.23.42.jpg
上の写真のトールボーイバスレフでAlpair12pとAlpair12pwの比較試聴を行いました。
Alpair12pの中高域はフラットでバランスが良く聞こえましたが、低域は圧倒的にAlpair12pwに分があります。Alpair12pwの高域は不足気味でやはりツィータが欲しいと感じました。
共鳴管又は大型バスレフで聞けば、背圧も減り中高域のレスポンスも改善されそうです。

と言うことで、両手にAlpair12pwを持って帰路につきました。



翌 日
Alpair12pとAlpair12pwを比較したが外見は粗同じで、仕様では2点が違っている。
(1)マグネットがAlpair12p(φ11.0×2.3cm)でAlpair12pw(φ10.0×2.0cm)と僅かに異なっている。
(2)コーン紙重量もAlpair12pがMo(10.2g)、Alpair12pwがMo(11.7g)と違っている。

2018-09-03 18.20.20.jpg
Alpair12p(中央・左手奥)/Alpair12pw(右奥)



スクリーンショット 2018-09-04 08.29.48.png
Alpair12p(左)/Alpair12pw(右)

他に、コイルが巻いてあるボビンにAlpair12pは10ヶの穴が空いているが、Alpair12pwは穴なしである。



周波数特性
エージングなしで、Ver6.1(ATL共鳴管)にAlpair12pwを付けて周波数測定。
Alpair12pw  L twナシ.png
Alpair12pw単体


上記システムにツィーター(TW4Silk)を付けて測定
Alpair12pw  L 2.png
Alpair12pw+TW4Silk(8Kで6dbカット)


特性は、下膨れ(30〜60Hzが+5db)の低域重視のスピーカーとなっており、ピラミッド状の予想通りの特性であった。この下膨れの修正も考えているが、エージング後にカット&トライで補正を予定。
又、Alpair12pで気に掛かっていた80〜150Hzの落ち込みも解消されている。

この特性からして管長を3.5mにして24Hzも狙えそうである。然しながら、現状でも充二分な低域を確保しており、怒でかいパイプオルガンを再生しない限り、巨大化は無用の長物か?

1時間のランニングでは、中域の立ち上りが今一であり今後のエージング効果を待つしかない。


  Bye!



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Alpair12pwで考えるVer.6.1 [ATL-Speaker]

2018/05/29

Alpair12pwで考えるVer.6.1


Alpair12p&Alpair12pwの周波数比較
公表されている両ユニットの周波数特性表をZ軸のdbと周波数レンジ幅を同レベルになるように補正したのがFig.1である。 
Fig.2は仕様である。


スクリーン 2018-05-29 11.15.24.png
Alpair12p & Alpair12pw frequency
Fig.1



スクリーンショット 2018-05-29 10.40.16.png
Alpair12p & Alpair12pw Spec.
Fig.2



スクリーンショット 2018-02-25 12.40.15.png
Alpair12p & Ver.6.1
Fig.3



Alpair12P & Ver.6.1の近況
Fig.3は前回取ったFFTである。その後、裏板の調整・吸音材の増量等で小生には粗満足できる音と成っているのであるが、物理特性として80Hzの位相反転は納得できるが、Alpair12p&Ver.6.1の100〜150Hzの落ち込みが解せなかった。
これは初動調査の見落としで、Z軸のメモリ間隔が20dbきざみの表示であり、Alpair12pwに合わせ補正をかけて表示するとFig.1の様になった????
補正後のAlpair12pの周波数特性を見ると180Hz付近から落ち込みが始まっており、それも急峻に減衰していたので100〜150Hzの落ち込みも理解できた。


Alpair12pwに触手が・・・
Alpair12pwは発売当初から知っていたが、共鳴管にウーハーは鼻から不向きと調査もしなかったが仕様を見ると・・・
  エェ行けんじゃん!!
Alpair12pw(Qts=0.393)でAlpair12p(Qts=0.285)より共鳴管には、向いている感じ!
12pwを用いれば、180Hzからの減衰も避けられそうである。
12pの開発で延長線上に12pwが産まれたことは形状からも判る、コーン紙を僅かに(15%)重くして磁気調整のカット&トライで産まれたのであろう。
このユニット、ウーハーと称しているが10kHz迄伸びているので期待が持てるが・・・
実際に試聴すると、中域以降のレスポンスが悪くフルレンジとして使えない場合も考えられる。
ここはチョット心配であるが、秘伝の垂れとしてマグネットの追加も考えられる。又共鳴管の過渡特性も良いことから上記の問題も乗り越えられるかもしれない?


試聴にでも行ってくるか?

  と夢見る爺々なのである!





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Alpair12p&Ver.6.1の測定・試聴 [ATL-Speaker]

2018/03/09

Alpair12p&Ver.6.1の測定・試聴

FFT測定
スクリーンショット 2018-02-25 12.40.15.png

試行錯誤して裏板の調整と測定を並行して行った。
80Hzの落ち込みは位相反転部で、それ以下の周波数(30〜60Hz)は共鳴管で動作していると考えられ、これでも設計目標とした30Hzは一様出ている。
周波数特性としては、30〜18kHzで非常にワイドレンジとなった。
初回測定としては満足している。

部屋の定在波
毎回の測定で64Hzにピーク出るのは、部屋の定在波と考えている。
よくよく考えると部屋の高さが2.5mあり計算上では、閉じた管(面)での定在波は1/2λで立つから・・・
λ=340/2.5/2=68Hz粗同じであり、この周波数は部屋泣きとも言うべき周波数でこの倍音で余計な周波数が出ていると考えられる。



試 聴
Alpair12pに通電して一週間、短期エージングで音が激変した。
表現力と言うか描写力が日々増しているのである。又、情報量の多さも特筆にあたる。
音質的には、色付けのない鮮明な音で18cmユニットとしては高域の伸びがあるので、ツィーター無しでも充分に音楽を堪能できる。
これは、共鳴管特有の背圧を受けにくい構造のため高域の過渡特性が良いためとも考えられる。又、Alpair12pのユニット設計が背圧に考慮されていることも効いているのであろう。
このユニットを試聴に行った時から潜在能力は相当に高いと感じていたが、Alpair12pをATL共鳴管に入れたことで、ダイナミックレンジと微小入力でのレスポンスが際立って向上して相乗効果を生んでいると・・・自画自賛??
Alpair12pとATL共鳴管(板材等)の経時変換後の音が非常に楽しみになる。
Alpair10pと若干構造が違うので一概に比較出来ないが、最近は12pを聴く時間が長くなっている。

一般的にCW(Constant Width)型ホーンの弱点である平行面で起きる定在波を気にしていたが、そのような音は出ていない。


今後の対策
出口部を設計通りの板配置にして測定してみると、低域は30Hz付近が強調されるが、これ以下の超低域を稼ごうとすると中音域が犠牲になる。
ユニット全体のエネルギーは決まっているので、ドライブ出来る領域が偏って来るのは仕方がない。測定からも100〜150Hzの落ち込みが気にかかるが、設計通りの板位置に付けると更に落ち込むのである。
FFT上では、設計通りに板を付けても20Hzの領域迄は稼げなかった、然し乍ら聴感上では明らかに違いがあった。

ここで中低域を重視して超低域をある程度捨てるか、超低域をマキシマム迄伸ばし20Hzの領域に入るか非常に迷うところである。



測定器具
静電マイク(ECM8000)
ファンタム電源(MIC100)
コンピューター(MACMINI)
FFTソフト(SignalScope Pro.)

Alpair12pの軸上1mで測定
20Hz〜20KHz、2分30秒でスイープ



FFT
SignalScope Pro
http://www.faberacoustical.com/apps/mac/signalscope_pro/



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Alpair12p&Ver.6.1の製作 ④ [ATL-Speaker]

2018/02/20

Alpair12p&Ver.6.1の製作 ④

DSC09153.jpg


組 立
今回で組立をホボ完了するが、調整・塗りは後日おこないたい。

(12) (11)+②’ 接着
(11)の接着面の僅かな凹凸を鉋・木工ヤスリで平滑化して面出しをする。ここは組立誤差が最大となり、②'との板間に隙間ができ易いが精度良いカットで僅かな修正で済んだ。
DSC09122.jpg


接着面にボンドを多目に付けて位置を修正しながらハタガネで押え込む。はみ出したボンドは布等で拭き取る。
DSC09126.jpg


スピーカー穴と後ろの調整穴より反対側の吸音材をボンドで接着
DSC09129.jpg


(13) (12)に⑦を固定
⑦は可動出来る様にハタガネで固定しておく。
DSC09139.jpg


調整予定
ここからが本番でFFTを用いて音圧の平準化を行い、好みの音に細部を変更したいので、下記の手順で調整を予定している。

(a) ⑦と⑧の隙間は、3/4λ・5/4λ・・・の調整用で間隔を変えることである程度の平滑化が出来る。但し、FFTで平らに成ったからと言って好みの音になるわけではない。

(b)(a)と相関があるが、板⑦の角度を変え1/4λの音圧をFFTで平準化すると同時に、容積の調整を行い共鳴管の空振り現象を押え込む。

(c)吸音材で高域の漏れ調整を行う。


プチ試聴
当初システムの目的であった低域を伸ばすことは充分に達成されている。50Hz以下の低域は出過ぎの感もあるが、これから調整で修正する。
Alpair12pはハイコンプライアンス化されたユニットで、音は繊細、且つダイナミックで突然楽器等が眼前に現れる。又、音場は広く3次元的に広がる。

Alpair12p&Ver.6.1の能力を引き出せれば、これまでに無い出来映えになると信じている。





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Alpair12p&Ver.6.1の製作 ③ [ATL-Speaker]

2018/02/11

Alpair12p&Ver.6.1の製作 ③

DSC09109.jpg


スクリーンショット 2017-12-23 11.39.59.png

組 立
一気に完成させたかったが、あれやこれやで全てが中途半端になり完成が遅れている。

   頑張ってはいるが、歳には勝てない!!!


(9) C部の湾曲加工
前回、問題発生と書いたのは湾曲ラワンにヒビが入ったが何とか修正して使用できた。
当初、湾曲ラワンの積層で考えていたが、変更して土台を作りその上に湾曲ラワンを取り付けることとした。

左が土台の完成。
右が湾曲ラワン合わせこみ微調整をした後、接触部分を接着&ビス固定した。
DSC09047.jpg


強度的には殆ど効き目はないと思われるが、湾曲ラワンが3mmなので板振動を考えて空間部にはシリコンを注入した。
DSC09068.jpg


⑨にも湾曲ラワンを接着・ビス留めして、内側にシリコンを注入して湾曲部分は完成した。
DSC09074.jpg


⑨を本体にビスで取り付け。
DSC09078.jpg


(10) ⑥と⑧の穴あけ&アッテネーター・ターミナル等の取付
⑥と⑧にケーブル・ターミナル・アッテネータ等の穴開け。
アッテネーター・コンデンサー等の設置場所が無くを共鳴管内部に付けた、内部の容量が少し減るが妥協した。
コンデンサーは5.1μF、3.3μFを購入、6db/octでカットすると計算上では、
5.1μF → 5200Hz
3.3μF → 8000Hz
並列使用(8.4μF)→ 3150Hz となる。

DSC09089.jpg


(11) 吸音材の取付
吸音材を切り出しておいて、片面だけをボンドで接着した。
②’と本体接着後、反対側の吸音材を接着予定。
その他の部分の吸音材の脱着は、再調整時に行う。
DSC09109.jpg



   本日は、ここまで・・・




加 工
米屋材木店
http://yoneyazaimokuten.com/

北伸合板株式会社(曲げ合板)
http://www.hokushin-plywood.co.jp/index.html


ネットワーク計算
自作スピーカー設計プログラム
http://www.asahi-net.or.jp/~ab6s-med/NORTH/SP/



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Alpair12p&Ver.6.1の製作 ② [ATL-Speaker]

2018/01/07

Alpair12p&Ver.6.1の製作 ②

スクリーンショット 2017-12-23 11.39.59.png

年明け作業開始、如何せん板材が重く順調に進んでいませんが、中間報告のメモとしてアップします。

組 立
(1) ①+④ 接着
①に対して④の直交・直角を出すことが重要。
2017-12-17 15.50.38.jpg


(2) ②+③接着
2017-12-19 11.29.09.jpg


(3) (1)+(2) 接着
(1),(2)の処理が完全で板の反りが無ければ比較的簡単に接着できる。
2017-12-19 12.18.48.jpg


(4)  (3)+⑤+⑬ 接着
⑤は①と接着剤で隙間が出来ないようにハタガネ・クランプで押え込む、ハタガネが届かない場所は裏からネジ留めした。
2017-12-20 15.55.53.jpg


(5) (4)+⑥ 接着
天板④への位置極めは⑬で決まり、下部は⑭を使い位置極めする。
DSC09005.jpg


(6) (5)+⑩ 接着
⑩は補強材で経験上⑥は震動しやすい。
今回はU管背面部分の定在波対策を考え、中心から襷掛けに僅かにズラして接着したが効果の程は分からない。
DSC09017.jpg


(7) (6)+⑧ 接着
⑪&⑮で位置決め、⑧を接着
DSC09018.jpg


(8) 仮組・音出し
単なる興味本位であるが未完成でも音を出したくなる・・・

R部が完成していないが音出しをしたのは、吸音材の量の目安を付けるためでもある。聴感上では、側面のみに吸音材を付け微調整をするだけで済みそうである。
低域の量感であるが、充分に出ておりVer.3で感じられなかった雄大さと重低音が出ている感じがする(FFT測定していないので定かでない)、吸音材を入れても1/4λは確保できそうである。
不完全なままでもAlpair12pのポテンシャルの高さとATLの相性の良さが確認出来た。

DSC09030.jpg


次回は、R部分の制作から始めるが問題が発生した。

 To be continued

   Bye





加 工
米屋材木店
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Alpair12p&Ver.6.1の製作 ① [ATL-Speaker]

2017/12/15

Alpair12p&Ver.6.1の製作 ①

2017-12-15 17.07.31.jpg

 待つこと約3週間、総重量70Kgのスピーカー材が届いた。

   ウヒャ〜年寄りには、移動させるだけでも大変!!!



カットと板材の購入
今回も、カットと板材購入は米屋材木店さんにお願いした。
加工精度は、最高水準であるので小生が上手く作れれば、完成度は相当にあがると期待している。



準備した工具等
ハタガネ・クランプ
2017-12-15 12.37.33.jpg
基準となる数枚の直角・直交を出しを高精度で製作するにはハタガネを使う。又接着時の僅かな組み立て誤差はハタガネ・クランプを使い逐次修正する。
ハタガネは、10本あれば数100Kg?の圧力を掛けられ接着強度も上がる。
ネジ留めも良いが、修正の自由度とネジ穴の後処理を考えるとハタガネを選んでしまう。


接着剤
木工用ボンド(コニシ CH18)
2017-12-15 12.16.29.jpg
小生は遅効性の接着剤を好んでいる。理由は、10分ぐらいは修正可能であり接合面がある程度あれば充二分の強度が得られる。


吸音材
吸音材はグラスウール・ポリウレタン・ニードルフェルト等がある。
今回は高域の吸音が一番良いと感じているニードルフェルトを選んだ。


その他
電気ドリル・カンナ・ハンダごて・ハンダ・はさみ・カッター
湾曲ラワン・鬼目ナット・木ネジ・スピーカーターミナル・配線用ケーブル等



クリスマスが来ると言うのにトホホ・・・

   完成までに1ヶ月は掛かる、来年か? 鬼が笑う??


加 工
米屋材木店
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Alpair12p&Ver.6.1へ設計変更 [ATL-Speaker]

2017/11/21

Alpair12p&Ver.6.1へ設計変更


設計変更
前回の設計で音道を2.4mのATL(Acoustic Transmission Line)を作ると4×8(シノハチ)が2枚必要で、板の有効利用から若干の設計変更をした。
今回ATL音道を約2.5mとすることで計算上では1/4λが34Hzとなるが、実際は何処まで引っ張れるかは判らない。
共鳴管の太さも実行振動面積の3.5倍から3.8倍とし、Uターン部分も少し太くしたが Fig.2の断面積のグラフでも、エクスポネンシャルの絞りを変更したため前回と余り変わりない。
Alpair12p使用で高域不足も考えられ一応ツィーターを付けたが、ダミーとなるかも・・・
基本設計はATLであるが、形状はグニャっと曲がったU管の共鳴管と略同じである。
真似した訳でないが、Uターン部はBose Wave Sound Touchの共鳴管に似てしまった。
頭が痛いのは、今迄設計したATL-Speakerでは最大となり120×32×41cmで制作は相当大変になりそうである。
底部の曲線部分は、3mmの曲げ合板を積層させ作る。



スクリーンショット 2017-11-21 18.55.19.png
Fig.1(Ver.6.1)



スクリーンショット 2017-11-21 18.56.42.png
Fig.2



部 品 表
スクリーンショット 2017-11-21 18.57.22.png
板材:フィンランドバーチー 244x122cm 18mm厚



4×8の板取
スクリーンショット 2017-11-20 21.48.22.png


スクリーンショット 2017-11-21 12.21.41.png
(訂正)スピーカーの穴位置変更、φ18.6cm(MarkAudio図面)からφ18.4cm(実測)に変更してください。


完成を夢みて楽しいお絵描きであったが、これからの実作業を考えると小生の肉体改造が必要となる。

  晩酌は止め規則正しい生活を送ろう!  

    なんちゃって 今日は最後の一杯を・・・??


スピーカー設計は妥協の産物と考え、小生の妄想でワガママな絵を描いてみた。

   こんな形状無いよな!!!




板材の購入・カットは今回も米屋木材店にお願いした。

加 工
米屋材木店
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Alpair12p&Ver.6の設計 [ATL-Speaker]

2017/11/11

Alpair12p&Ver.6の設計

スクリーンショット 2017-11-10 15.22.07.png
Fig.1



Ver.6 section.png
Fig.2



概 略
Alpair12pでATL(Acoustic Transmission Line) Speakerを設計した。
音道を約2.4mとし35Hz以下を狙った設計をしてみたい。
ここで問題となりそうなのがAlpair12pの駆動力で充分なロードを掛けられるかで、その為には極力ロスの少ない設計が必要となりそうである。
前回までは、シミュレーションPGで当たりを付けたが、これは飽くまで理想的な共鳴管(音道は円形・折曲げなしの管)を想定した話で、現実の音道は四角形で180度ターンで不連続となるので一捻りが必要と考えられる。
そこで180度ターン部をナス型フラスコのような涙滴コルベン型で考えた。

結果として、基本はATLであるがFig.1の様な共鳴管の奇形と成ってしまった。



設 計
1) 共鳴管断面積と共鳴管長の検討
Ver.3(Alpair10p)のシミュレーションPGでは、チューブ断面積(スピーカー背面)を実効振動面積の3.8倍・チューブ長1.6mで50Hz迄フラットと成った。
実機のFFT測定でも粗同じ結果で、聴感上も違和感なく充二分な共鳴が得られた。

経験則(いい加減な山勘)からAlpair12pの実効振動面積の3.5倍とし、チューブ長約2.4mとした。又共鳴効率を上げる為エクスポネンシャルの絞りも弱くした。


2) 共鳴管容積の検討
共鳴管内の容積も重要なパラメーターと考えているがデータがなく、どの程度にして良いか解らない。
容積=断面積×長さであるから 1)と同義であるが、共鳴管の容積が大きすぎると空振り現象が起こると考えられるので、背面出口板を可変させてカット&トライで追い込みたい。


3)ATL(Acoustic Transmission Line)speakerでの大枠
a) Fig.1のAに対してエクスポネンシャルでB部分まで絞った。

b) Fig.2はVer.6の断面積のグラフであるが、ターン部(B・C・D)はエクスポネンシャル曲線から遠く離れ相当に太くなってしまった。
この形状は、Ver.3での予備実験から涙滴コルベン型とすることで音質・低域の滑らかさ・響(箱鳴?)が良くこの形状を採用した。

c) Fig.1のD・E・Fもエクスポネンシャルで絞るつもりであるが・・・


4) その他
共鳴管の出口を上面に設けると、部屋の壁&天井等の定在波(低域)の影響を受けやすくなるので、不確定要素が増え諸々の微調整が必要と考えられる。


   Bye!!


追 記
実際に板取に入ると、4x8(122x244cm)が2枚必要で板を有効活用するには、高さを5cm増やして120cmが良いのではと・・・
急遽変更を行いVer.6.1を設計した。


追 記2
Transmission Line Simulatorを見つけた。
このPGでは、チューブ断面積(スピーカー背面)を実効振動半径の2.2倍としている。




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Alpair12p の購入 [ATL-Speaker]

2017/10/29

Alpair12p
Alpair12p.png


Alpair12pの購入
メインスピーカーで使用しているVer.3(Alpair10p)共鳴管に満足しているが、もう少し欲張って共鳴管で30Hz程度まで引張れないかと以前から考えていた、そこで急浮上したのがAlpair12pである。
インピーダンス特性を見るとAlpair10pとfo=42Hzで粗同じであるが、30Hzで共鳴させるには実効振動面積1.67倍のAlpair12pが有利か???
早速、秋葉原のK無線でAlpair12pの試聴に行ってきた。
20ℓ エンクロージャーで低域の伸びはさほど感じられなかったが、Alpair10pと同コーン紙使用のようで音質的に同一方向にあり非常に好感が持てたので即購入した。


Alpair比較.png

Alpair10PとAlpair12Pの比較
Mark Audioのユニットは総じて大きく公称18cmのAlpair12pも20cmクラスに見える。
Alpair10Pと同様にAlpair12Pも音に配慮されたバランス感覚の良い音が期待できる。又Pバージョンは振動板を浅くしたことで楽器の大きさや位置が良く表現できる。
Alpairユニットの可動部分は、ハイコンプライアンス化されており微小入力に強い設計となっているが、反面大入力には弱い。
Alpair10pの経験からコーン紙バージョンはエージングに時間がかかるが、その後は満足できる音に落ち着く。


Alpair12p 仕様
Alapir12p specのコピー.png



Alpair12p 共鳴管の製作予定
Alpair10pとAlpair12pを現物比較して、これで共鳴管を作ると目の子勘定でも30×30×115cmの大型エンクロージャーが必要で年寄りには大変そうである・・・

2.4mの共鳴管スピーカーで30Hzまでフラットを目指すが、今までで最長の共鳴管となる。
このチューブ長で如何に効率よく1/4λを得るかを考えると、純粋なATL(Acoustic transmission line speaker)ではなくターン部分に一工夫した共鳴管が必要と考えている。



参考ホームページ
MarkAudio
http://www.markaudio.com/


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Alpair10P & ATL-Ver3の2ウエイ化 [ATL-Speaker]

2016/11/05

Alpair10P & ATL-Ver3の2ウエイ化

2016-11-05 15.04.21.jpg
Alpair10P+TW4_Silk

DSC08417.jpg
Alpair10P+FT90H

ATL-speakerを初めて2ウエイ化してみた。
ツィーターは、MarkAudio 製 TW4_Silk (ペア)5,681円と30年間休眠中であったFostex FT90Hを試した。
前回調査したCoral H105は、周波数特性より今回除外した。



フィルターの検討
フィルターは、一番簡易的なコンデンサーのみの6dB/oct -3dB落ちハイパスフィルターとした。
Alpair10Pの周波数特性を見ると、軸上では13kHzぐらいからダラ下りとなっていてツィーターでカバーしたい帯域は、13kHzから20kHzと考えたが・・・
Alpair10Pの軸上30度の5kHz以上は10dbダウンしていて、クロスオーバー以降の両ユニットのカブリも多いので、クロスオーバーは比較的いい加減でもいいか???
いろいろ考えても答えが出ないので、先ずは10kHzと15kHzぐらいのクロスオーバーで試すこととした。

Alpair10P frec..jpg
Alpair10P周波数特性+角度分布


ネットワーク計算
ネットワーク計算(ハイパスフィルター)には、何時もお世話に成っている ”自作スピーカー設計プログラム” を使用した。
細かいパラメータ変更のし易いプログラムである。

ハイパスフィルター計算値
TW4_Silk(6Ω)   2.8μF(9.5kHz) 1.8μF(15kHz)
FT90H(8Ω)     2.0μF(10kHz) 1.3μF(15kHz)



試 聴
FT90Hで試聴
コンデンサー容量を変えアッテネーターを絞ってトライしたがAlpair10Pとイマイチ音色が合わない。

TW4_Silkで試聴
TW4_Silkを10KHzと15kHzのクロスオーバーで試聴。
15KHzでは中高域の線が若干細く感じる。

次の10KHzのクロスオーバーでは、程よい高域の伸びが感じられ線の細さも感じず、上手くワイドレンジ化が図れたと思う。
音質的にはフルレンジ単体で聞くのと違い、高域の荒さが取れドーム型特有のシルキーな高域となり長時間試聴しても聴き疲れしない音である。

このツイーターは、音合わせが容易で音圧レベルが合えば他のユニットでも比較的簡単に使えそうである。又、価格もリーズナブルである。


  Alpair10P+TW4_Silkで暫しの間2ウエイを楽しもう!


  
参 考
自作スピーカー設計プログラム
http://www.asahi-net.or.jp/~ab6s-med/NORTH/SP/


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TweetterFT90H &H105 &TW4Silkの調査 [ATL-Speaker]

2016/06/12

TweetterFT90H &H105 &TW4Silkの調査

前々回のBlogでVer.3&Alpair10Pで高域をもう少し欲張りたくなり、ツィーターを探してみた。
押入から30年間休眠中のジャンク ホーンツィーター2機種を見つけた。
動作可能かどうか判らないが一様テスターで抵抗を測ってみると、FT90H(6.9Ω・7.2Ω)、H105(双方7.3Ω)でありボイスコイルはOKである。ダイアフラムが経時変化でどうなっているか分からないが動作を期待して・・・
その他にMarkAudio製のドーム型ツィーター TW4_Silk (ペア)5,681円を購入した。


スクリーンショット 2016-06-11 23.10.14.png
Ver.3の箱に付けた後でも、1KHz以上はFFT測定と略一致している。
Alpair10Pの周波数特性を見ると15KHzから落ち込みが始まるので、そこから20KHzまでツィーターでカバー(赤線部)したい。



FOSTEX FT90H
FT90HP.jpg

FT90HDATA.png
FT90H.png
特性として22KHz迄伸びており補完したい15KHzあたりからの繋がりは良さそうである。



CORAL H105
H105P.jpg

H105DATA.png
coral.jpg
特性は15kHzから落ち込んでおり、Ver.3&Alpair10pとの相性は疑問符の付くところである。




TW4Silk
2016-06-11 18.57.01.png

スクリーンショット 2016-06-12 10.40.36.png
スクリーンショット 2016-06-11 22.47.03.png
能率も90dBあり、アッテネーター無しでもコンデンサーだけでVer.3&Alpair10pと繋がりそうである。



この中で使えそうなのは、FT90HとTW4Silkと考えられる。

  次回は、この組合せで試聴・測定してみたい。





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Alpair10P & ATL-Ver3の調整 [ATL-Speaker]

2016/04/23


Alpair10P & ATL-Ver3の調整
Alpair10Pを購入して2年以上となったが、ATL-Ver.3に合わせて調整してみた。
共鳴菅であるATL-Speaker(Acoustic Transmission Line Speaker) は、一般的に1/4λと3/4λの音圧調整が必要となる。
FFTの測定結果(a)からも見て取れるが、63Hz〜80Hz(1/4λ)と200Hz〜300Hz(3/4λ)にピーク・ボトムが見て取れる。これをターゲットに平滑化を試みた。
今回は、共鳴菅の上面から43.5cm(φ3.5cm)と75cm(φ6.2cm)に2孔を開けた。
孔位置と孔径は、経験則から直感的(いい加減)に決めたものである、一様計算はしたが???

DSC08390.jpg




FFTの測定結果
Ap10P no tweater .png
(a) 孔を開ける前の計測



Al10p 2 hole open no tw4 .png
(b) 2孔を開けての計測




測定機材
MAC Mini + SignalScope Pro/FFT Soft
BEHRINGER / コンデンサマイク ECM8000 + BEHRINGER /ファンタム電源 MIC100。
ATL-speaker Ver.3をユニット軸上1mで、20Hz~20KHzをスウィープ測定、1/3オクターブで積算表示。



試 聴
孔を開ける前は、低域にガツンと来る癖を感じたが平滑化したことで聴き易いゆとりのある底音となった。中域も同様に癖のないものであり非常に聴き易い。
最近気づいたことであるが、高域のレスポンスはどのスピーカーでも粗同じと思っていたが、背圧を受けることで立ち上りも大きく変わるようである。その点背圧の影響を受けにくいATL-speakerは非常に振動板に優しいエンクロージャーと思われる。
Alpair10Pは、紙コーンの曲率を抑えた設計で音の臨場感3D効果は、非常に優秀である。
もう少しエンクロージャーに手を入れ低域を欲張りたかったが、今回はこのような結果となった。
13cmフルレンジでも聴感上は殆どツィターは不要と感じられるが、FFTの測定結果を見ると18KHzから落ち込みが気になる。

と言うことで、近い将来Alpair10P & ATL-Ver3にツィターを付けて試聴してみたい。
ツィターは手持ちのAlpair TW4_Silk・Foster FT90H・Coral H105を考えている。






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Ver4.1+PS95-8 の置台を造る [ATL-Speaker]

2016/2/25
Ver4.1+PS95-8 の置台を造る
Ver4.1+Dayton Audio PS95-8は気に入ったが、スピーカー位置が少々低いので高さ調整と低音域の締まりを狙って置台の製作をした。
10cm程度の高さである程度の除振が出来るものを考えた。
昔から行われている方法で 砂・砂利・鉛等を台の中に入れる手法であるが、今回は砂利を1台に5kgを入れた。
DSC08368.jpg
塗装無しで完成ではないが、砂利を入れ設置した。


DSC08359.jpg
置台の中に補強も入れた。



DSC08370.jpg
当初TV用にと考えていたが、音楽をこのスピーカーで聞くのも中々良い。

Ver4.1+PS95-8+置台の試聴
今回Ver.4.1+PS95-8に合わせた低域調整を行ってみた。と言っても置台を作っただけであるが・・・
この手法は、部屋・床・壁等の総合的に効くものであって決して万能ではなく、小生の部屋で呑みと考えている。
低域であるが、共鳴菅の特有の膨らむような不明確なところがあったが、砂利効果によって締まった明確な音となった。それにつられ高域もハッキリ聞こえるようになった。
バイオリンの胴の響き・弦の擦る音・情報量が増え音が躍動的になった。

こんなに簡単でコストパフォマンスの良いアップグレードが在るとは・・・
  お薦めであるが万能ではない!




参考資料
Acoustic transmission line(Wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Acoustic_transmission_line
Dayton audio
http://www.daytonaudio.com/index.php/




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Dayton Audio PS95-8 をVer4.1 で聴く [ATL-Speaker]

2015/12/27

Dayton Audio PS95-8 をVer4.1 で聴く

PS95-8 .png

今回、またまた浮気心がでて、Ver4.1+TANGBAND W3-881sjf をDayton Audio PS95-8に交換して試聴してみた。
このユニットは、フレームに厚みのあるダイキャストを使い剛性も高い。またユニット後部の高さも充分にあり、背圧の抜けも良さそうである。
ネットでは、最新のテクノロジーで開発されたと書いてある。然しながら、設計手法は新しいと思われるが、素材等はオーソドックスな、紙コーン+アルミのフェイズプラグ+ゴムエッジで構成されている。
このユニット国内販売はまだ少ないがUSAでは高評価を得ているようである。
 勿論々々、USA設計でMade in Chinaである。



PS95-8の取付
Ver.4の鬼目ナットの穴位置は、TANGBANDのφ85cm×4でPS95-8のφ87cm×4と2mmの違いがある。 ビス穴のガタを考慮して強引に取り付けた結果、六角穴つきで4本止めることが出来た。



Dayton Audio PS95-8の周波数特性&仕様
低域特性を見ると、150Hzぐらいからダラ下がりとなっており最低共振数Fs=110Hz であるが、W3-881sjfに比較して今回は9.5cmユニットと僅かに振動板面積が大きいことから、Ver4.1で70Hzぐらいは頑張れるのではと・・・
PS95-8.png

Specifications
PS95-5.png
Qts=0.72で共鳴管では程良い値である。
 と言っているのは、小生だけである。一般的にQtsは、0.3〜0.6が良いとされている。
然しながらエージングでQms(機械系の尖鋭度)が変化し、それと共にQtsも変化したと思われる。



Ver4.1+PS95-8のFFT測定
このPS95-8に合わせたエンクロージャーの調整を行っていないのだから、この結果で満足すべきであろう。と言うより優秀といった方が良い63〜18KHzまでプラマイ5%に入っているのであるから・・・
1kHz以上は、Daytonから発表されているPS95-8の周波数特性と粗同じ結果となった。
250・300Hzにピークがあるが、これはホーン開口部からの中低域の漏れで開口部の下にマット等を置くと減衰する。又高域10kHzからも同様に僅かに減衰した。

PS95-88.png
Ver4.1+PS95-8



試 聴
ある程度のランニングを経てエッジ・ダンパーも落ち着いてきたのでレポートした。
暫くはエッジ等が硬く微小入力に弱く自由度の少ない音と感じたが、20日を過ぎたあたりからダイナミックレンジが急拡大して中高域が抵抗なく出るようになった。 基本的には、エージングに時間がかかるユニットである。
10cmユニットに比べると小口径の分だけフォーカスが決まり定位が良い。
FaitalPRO 3FE25にも似た音であるが、PS95-8の口径が僅かに大きく低域は3FE25を上回る。
FFT測定でも低域は程よく出ていて、実試聴でも誇張された部分が少なく聞きやすい。
PS95-8(9.5cm)は、良くも悪くも8cmと10cmの中間的音である。
まだエージング途中なので、ある程度のパワーを入れないと本領発揮出来ず物足りない部分もあるが、このユニット専用の箱を作れば相当のポテンシャルを発揮しそうである。

ピアノは、敏感なタッチ音が分かるほどレスポンスが良い。又、ボーカルは小口径ユニットらしくジャストフォーカスされる。中域の音程は、明快で味付けのない素直な音が出ている。
このユニットの一番の売りである紙コーンの澄んだ高域がでている。これがバイオリン等の弦楽器も素晴らしく響かせる。
FOSTEX FE88ES-R 8.5cmもバランスは良かったが、この大きさ(8〜10cm)あたりがフルレンジとして一番使い良い大きさなのかもしれない???





参考資料
Acoustic transmission line(Wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Acoustic_transmission_line
Dayton audio
http://www.daytonaudio.com/index.php/




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ATL-Ver5&W4-930SGの再々調整 [ATL-Speaker]

2015/10/20

ATL-Ver5&W4-930SGの再々調整

Ver5 png2.png
最終的に、更に20cm共鳴管(明るい緑部)を伸ばしたが背面はゴチャゴチャとなった。
ショートホーンでスタートした共鳴管であったが、最終的には40cm伸ばす事となった。
人間の欲とは、終わりのないものである・・・・
一時は満足していたVer.5であるが、若干の低域不足を感じで共鳴管を延長してみる事とした。
シミュレーションでは、共鳴管を20cm延長し開口部50c㎡で比較的良い値を得ていた。



ATL-Ver5&W4-930SGの実測・調整
接着前に、若干パラメーターを振ってみて実測してみた。

ver5 123 open 4 2cm.pngver5 123 open 4 3cm.png
開口部28c㎡                 開口部42c㎡


ver5 123 open 4 4cm.pngver5 123 open 4 3.5cm.png
開口部50c㎡                 開口部56c㎡
試聴とFFTの結果から見て開口部を50c㎡で行くこととした。



角度依存性
次に、全てのデータが右方上がりであるが、聴感上ではあまり感じない。
原因追求と言うより、角度の依存性を見るため再度FFT測定した。水平面上1mの軸から15度と30度で測定してみた。

ver5 123 open 4 3.5cm 15deg.pngver5 123 open 4 3.5cm 30deg.png
開口部49c㎡ 15deg.        開口部49c㎡ 30deg.

小生の試聴位置は、25度であるので可聴範囲内では粗フラットな状態で聞いていると思われる。
細かい事を言うと、ピーク(63Hz、300Hz)、にディップ(100Hz、500Hz)付近が見られるが、共鳴管の特性でありこれ以上は勘弁して貰いたい。

試聴位置では、63~20kHzで±5%以内に入っており、これで善とした。



ATL Ver.5の特徴
(1)本来共鳴管は、コーン紙に掛かる背圧の影響が少ないため、中高域は平面バッフルに近い特性を示す。
反面、共鳴管の低域再生能力が弱いため、バックロードのような強力なロードを掛けることが出来ない。 それを補うために、エンクロージャーをエクシポネンシャルで絞り込む手法を取った。

(2)共鳴管の折り曲げ回数は1回とした。
1/4λ共鳴を得るためには、折り曲げ回数は1回が良い。経験談であるがストレートホーンよりも1回折り曲げの方が低域が明快にでる。
それ以上の折り曲げを行うときは、空気室のあるバックロードを選択すべきである。

(3)ネット上で見つけた共鳴管の定在波シミュレーションデータから推測し、エンクロージャーの平行面をなくすことで、共鳴管内の定在波の影響を極力防ぐ構造とした。
結果として、共鳴管・バックロード等で出るキンキン音は殆ど削減できた。

(4)Ver.5では、更に数箇所に孔を開けたため振動板の自由度が更に増している。
この中高域の音は、ユニット単体をエンクロージャーなしの裸で聴いた音(≒平面バッフル)に近いと考えて頂ければ良い。
この孔は低域ピークの軽減にも寄与するが、孔と開口部からの音漏れなどで僅かな弊害も出てくる。

(5)当初ツイーター付きも考えたが、Ver.5+W4-930SGでは立ち上がりの良い高域が得られた。又ツイーターを付加すると全体的に音が細くなった事もあり、必要なしと判断した。



試 聴
共鳴管を更に20cm延長したことで、聴感上では10Hzほど低域が伸びた感じで音楽再生にはバランスの取れた音となった。
その結果、アコースティク楽器の響きが大きく変わった。
ギター・ヴィオリン等は、指使いまでも分かるような表現力があり微小入力にも強いため小音量でも情報量を確保でき、臨場感豊かな音が空間から飛び出てくる。

ジャズでは、Milt Jackson(VBP)、Paul Desmond、Dave Brubeck等を試聴したが・・・
最近のデジタルリマスターものは、ジャストフォーカスした輪郭鮮明な写真を見るような音像となり、当時の古き良さ?当時の臭い等が感じられず本来持っている泥臭さが欠落して聴こえる。
次に、最近録音された女性ヴォーカルを聴いてみた。情報量も非常に多くダイナミックレンジも充分あり音質は非常に良い。
ATLシステムでは、ソースの良し悪しをハッキリ付けるので酷いものは全く聴くに耐えないものとなる。

このように中域から高域にかけての表現力は、コーン紙に掛かる背圧の影響が非常に少ないための長所で、他のシステムと一線を引き、ダイレクトな音を味わうことができる。



Ver.5+W4-930SGは、今まで造ったフルレンジ スピーカー中ではベストであると断言できる。

  この様なことを書いても明日は又違うことを言っているかも???

     お馬鹿爺々の寝言を最後まで読んでもらって ”ありがとう" !!!




参考ホームページ
ATLに類似したスピーカー
Albedo Audio
http://www.albedoaudio.com/inglese/home.html
Elvins Diamond speakers
http://www.elvins.livepages1.com/loudspeaker.htm


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