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CHR120 & Ver.6.1 の試聴 [ATL-Speaker]

2023/04/18

CHR120 & Ver.6.1 の調整・試聴
スクリーンショット 2023-03-18 11.04.49 (1).png
現在のVer.6.1は写真のようになっている。
完成に近づいても、本システムは永遠の未完成品と考えている。
手を加えればその組合せは無限に出てくる、又温度・湿度・気圧の変化でも音質は変わってしまう。
これが自作派には堪らない楽しみなのであるが・・・・・



CHR120交換&総合調整

(1) ユニット交換
前回まで、Alpair12p&Alpair12pwを付け替えて使用してきたが、今回ラインナップにCHR120を追加してみた。
Alpair12p&Alpair12pwは振動板に紙パルプコーンを使用しているが、今回のCHR120はアルミ&マグネシュウムの複合材で作られている。
素材と周波数特性より高域の6k〜12kHzのピークが目につくが、そこに手を入れて2 ウエイ化を図りたい。
CHR120.png
CHR120周波数特性


a) 前述したCHR120の高域ピーク対策を考えた。
このピークから音源に当たりを付けると、両端が閉じた空間(振動板)ではλ/2で振動すると考え3cmで5.7kHzからである。という事はピークを作っている所はセンターキャップと推測できる。
具体的対策としては、ユニットのセンターキャップにテープ(吸音材?)を貼ると言う古典的手法で5.7kHzからのピーク周波数をチューニングしてみた笑々!
と言うよりフルレンジを2ウエイ化する為に、ハイ落ちのユニットに作り変えてしまった。

b) 共鳴管の動作調整に関しては、背圧の調整が一番の肝となる。
最終調整方法は、背面に穴を開ける、グラスウールを適正場所に適正量付ける。
この二種類の方法で調整可能と思っている。
今回、CHR120の調整でも同様な方法で共鳴動作とスピーカーからの出音のバランスを取った。
簡単に書いてしまったが、迷路の中を突き進んでカット&トライで最適な所を見つける感じである。
23-04-15 17.16.47.png
この背面からも分かると思うが、背後からの漏れる音は結構多いのでセッティングも重点ポイントとなる。


(2) ツイーターを(YAMAHA JA-0506II)に変更
最近入手した古典ツイーター(JA-0506II)を取り付けた。
バッフル穴の追加工が必要となり加工は大変な作業となった!!
CHR120は中高域の立上りが良く、ホーンツイーターのJA-0506II も立ち上がりが良く繊細なので、相性は良いと思われる。


(3)アッテネーターの製作
当初、可変抵抗のアッテネーターを介して動作させたがS/N対策でノイズが少ない、固定抵抗とコンデンサーで組んでみた。
この事で可変抵抗を使用するより、スッキリした音調となった。
音圧レベルとクロスオーバーの調整では、カット&トライを繰り返し行こない、6db/oct クロスオーバー10KHzで22dbダウンとした。
22dbダウンと成ったのもCHR120との被りもあると考えられる??


FFT測定
軸上1mのFFT
軸上1m.png
測定から100Hz付近が共鳴管のクロスオーバーと考えられる。
重低音が出過ぎている感もあるが、50Hz以下の低音は聴こえにくいらしい、低音フェッチの小生には丁度良かも?
6k〜12kHz付近のピーク問題は、ある程度除去され上手くツイーターと繋がっている。



試 聴
音を文字で表現するのは難しいが、一言で言えば30〜18000hzまで重さを感じない音が出ている。
CHR120は情報量が密でコーン紙での情報損失が極少に感じる。
共鳴管の音に関しては、賛否両論があると思われるが、私感で言わして貰うとコーン紙に掛かる背圧が少ないところから、小音量での表現力が大変良く 分解能・密度は抜けたところがある。
反面、若干であるが余計な共鳴音も含まれている。
結果としてCHR120+JA-0506IIとこの共鳴管はベストバランスをしており、帯域の広さにも満足している。
重要なのは、共鳴管とフルレンジの持つ機械的連続性でFFT上のデータでは見つけられない何かを感じる。

実際の試聴では、イージーリスニングのピアノ曲を聴いたが、グランドピアノの足から低音が床に伝わり、現物があるかの様な存在感がある。
低音に関しては、鬼太鼓座で低音の出方とバチの跳ねる様な音の一体感と部屋一杯に広がる重低音が聞けた。又この共鳴管では、パイプオルガン等では気持ちの悪い低域も出る。
この事はCHR120のfoが 34hzであることを再確認させられ、このスピーカーの動作範囲がλ/4では30Hz以下まであると感じる。


試聴曲
久石譲(NOSTALGIA ~PIANO STORIES III)
Beegie Adair(Moments to Remember)
Melody Gardot (Live in Europe)
Maicail Murray(J.S.Bach Organ works) etc.


          Bye!

      
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