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ATL-Speaker Ver.4.1 の製作 [ATL-Speaker]

2014/8/4

ATL-Speaker Ver.4.1 の製作

DSC079582.jpg
化粧直しは、後日とした。 センターの①に化粧板を接着・側板の⑪はニス塗装予定。


板材の選択・加工
今回は、リーズナブルプライス路線でと考えて、近所のDIYショップで12mmMDF合板(一枚¥2,000)と側板の集成材(¥4,000)を購入、その場でカット(代金¥850)依頼した。所要時間は、2時間程度であった。
MDFカット後の出来栄え・精度は良く、これなら思い通りの追い込みも出来そうである。MDFと集成材で製作するのは始めてであるが、材質の違いで音がどのように変化するのか比較も出来る。
計8箇所の穴あけは、自在錘で開けた、その他スピーカー裏材のザグリ加工等もDIYで行った。


設計変更
Fig.1の設計変更をおこなった。
変更点は上部のコーナー三角材を取り払い、天板に15.2×4.0の補強用板を付けた。これに伴い②を若干の傾きを持たせて合わせ込んだ。
その他、スピーカーターミナルの設置位置を確保するため⑥⑧の板を入れ替えた。

W3−582SC.png
Fig.1



組立手順
実作業は、Ver.2・Ver.3と略同じであるので組立手順と一部の写真のみとした。
(1) ①+⑩(天板)を接着
(2) (1)に⑪を接着
(3) (2)に⑩(底板)を接着
(4) (3)+③+④+⑤を接着
(5) (4)+⑨を接着、補助板⑭⑮を使う
(6) (5)+⑫⑬を接着(設変)
(7) (6)+⑭を接着
(8) (7)+②を接着、補助板⑰を使う
(9) (8)+⑥⑧を接着(設変)
(10) (9)に⑭を接着(設変)
(11) 底部コーナーに三角材の接着
(12) (11)の接着面が平らかを確認する、凸凹があった場合はカンナ等で修整
(13) 箱内(12)に凹凸ウレタン吸音材の貼り付け
(14) スピーカーターミナルにリード線のはんだ付け、②にネジ止め
(15) 凹凸ウレタンの型紙を取り位置を確認後、⑪に貼り付け
(16) (13)+(15)の接着
(17) (16)に⑦×2のネジ止め
(18) ユニット取付

DSC07949.jpg

工具等
組み立・加工工具
ハタガネ・クランプ・自在錘・電気ドリル・ハンダごて・はさみ・のこぎり・カッター等
接着剤
木工用ボンド(コニシ株式会社)750g
何度も書いているが、小生は遅効性の接着剤を好んでいる。理由は、10分ぐらいは修正可能であり、強度的にも充分である。
吸音材
ウレタン吸音材(サイズ:0.5×0.3m×6 価格:¥800×6×1.08)
その他
スピーカー端子・三角材・鬼目ナット・木ネジ・内部配線用ケーブル・ハンダ等


ATL-Speaker の話
このタイプATL-speaker(Acoustic Transmission Line Speaker)のエンクロージャー名を聞いたことのない方も多いと思われるが、このタイプのシステムは、世の中ではマイナー中のマイナーだからであう。
近代デザインのATLスピーカー誕生は、A R Bailey著書の「非共振スピーカーエンクロージャーデザイン」で1965年に生まれたようである。
動作原理は、逆エクスポネンシャルの共鳴管で、共鳴のピークを抑えた設計が可能である。
この形式の採用理由は、小生がたまたま行ったシミュレーションで、逆エクスポネンシャルにすることで良い特性が得られたからである。
小生はA R Baileyをコピーした訳ではないが、50年遅れでこの設計に辿り着いたのであった。


特 徴
(1) このスピーカーの基本構造は共鳴管であるが、エクスポネンシャルで絞り込まれている為、シミュレーション上では奇数次歪を少なくすることができる。しかし所詮共鳴管、奇数次歪は残る。
(2) 他の方式より欲張った低域を出すことが可能であるが、箱は大きくなる。
管長1mとしたので1/4λは85Hzであり、経験上それ以下の周波数で共鳴が起こる。理由は判らないが、シュミレーション上では70Hz迄伸びている???
(3) 構造上ユニット後部の容積が大きく、コーン紙に掛かる背圧の影響を受けにくく微小信号のレスポンスが良い。 
(4) 開口部から位相反転した音が漏れるため??、遠近感が強く感じる。


プチ視聴
電源を入れ視聴開始 !
共鳴管としての動作確認、低域は思ったより延びないが共鳴管として動作はしている。

W3-582SE(TangBand)でVer.4.1を設計したのでTangBand以外の選択肢はない。
でき立ての視聴であるので適当に読み飛ばして貰いたい・・・・

TV視聴では、アナウンサーが奥に引っ込んで立ち、発声が篭って聞こえる。CDの女性ボーカルを聞いてみても同様の傾向が感じられる。
BLディスクの映画鑑賞は、臨場感豊かであるが声が奥から聞こえる時がある。
然し、3D効果は優秀である。
  それでも、酷~~い々々々々音である ! ! !

とは言え、ATL-speakerで最初に酷い音がするのは何時ものことである。
熟成をかさね、Ver.2・Ver.3も満足できる音となった。

次回のBlogでは、FFT測定で詰めを行ってみたい。又後部に開けたφ4cm×2の開閉の組合せで、追い込みをかけてみたい !



板カット
Jマート三鷹店1f
http://www.jmart.co.jp/tennpo/22mitaka.html

参考blog
Acoustic transmission line(Wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Acoustic_transmission_line
自作スピーカー設計プログラム
http://www.asahi-net.or.jp/~ab6s-med/NORTH/SP/index.htm


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