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ATL-Speaker Ver.2 の製作 [ATL-Speaker]

2012/8/11

ATL-Speaker Ver.2 の製作
ATL-Ver2.png
完成、側板と底板は、後日塗装予定。


板材の到着
材到着.png

米屋材木店さんに注文してあった、板(カットと穴開け等)が約4週間で到着した。
米屋材木店さんは、板取り段階から図面を精査して失敗の無いように導いてくれる。又加工もNC加工だけあって、精度は完璧である。
但し、板の反りは僅かに残っているので、修正して作りこむしかないのだが・・・
Ver.1では、ハタガネを使い修正したが、ここに問題が発生するようだ。修正時に強い力を加えてしてしまうと、加えられた板のテンションが抜けるまで何ヶ月も本来の音が出ない感じがする。
それだけが原因ではないのであろうが、Ver.1では2ヶ月ぐらい本来の音が出なかった。
エンクロージャーは、非常に繊細で設計・板厚・硬さ・テンション・温度・湿度・塗装・吸音材等で音が変化する有機的なものと感じている。

最初から良い音がするなんて更々思っていないが・・・

  何~ んちゃってト、思いつつ作り始めた!


準備した工具等
組み立工具
ハタガネ・クランプ
接着剤
木工用ボンド(コニシ株式会社)750g
何度も書いているが、小生は遅効性の接着剤を好んでいる。
理由は、10分ぐらいは修正可能であり、強度的に充分である。
因みに、このボンドで合板を接着し充分に乾燥させた後剥がすと、このボンド面ではなく板内部の接着面から剥がれる(壊れる)。
吸音材
ニードルフェルト(メーカー不明 1×5m ¥1,200)
その他
スピーカー端子・三角材・鬼目ナット・木ネジ・内部配線用ケーブル・ハンダごて・ハンダ・電気ドリル・はさみ・のこぎり・カッター等


ATL-Speaker Ver.2

ATLV2改.png


設計の再々修正
小生のミスでd部の折り返し点の幅を8.2mmとしたが、7.8mmに変更した、尚 ”ATL-Speaker Ver.2の設計変更と板取” の部品表と図面等は修正済み。
Partslist.png


組立手順
工期は1週間とした。
もし作られるならば、位置あわせの関係から(1)~(8)までは、この順番で組み立てて貰いたい。

(1) ①+⑤ 板面の直角・直交・板の面(つら)合わせを行い、確認後ハタガネで軽く締め接着、狂っていれば修正を加える。
⑥+⑩ 板面の直角・直交を確認後ハタガネで軽く締め接着、ハタガネを使用。

 ここの直角・直交精度は、基準となる為非常に重要である。
直交.png


(2) 組み立て手順はVer.1とホボ同じであるが、今回は前面と上部をここで塗装した。
①と⑤の部分はゴッホの向日葵の山吹黄色とした、そんな色が出るわけないが・・・(笑)
②の部分はつや消しの黒とし、③・③’・⑪の一部にも塗装。
一部塗装.png


(3) ① に鬼目ナットを付ける。今回使用した鬼目ナットは、前後からネジ込むタイプであったが今回は後ろから行った。(Photoなし)

(4) (1)の⑥+⑩の接着は、③の後ろから28mm後退した位置に接着。
  ⑩と③の底面に当る部分が平らであることを確認して接着。
背板接着.png


(5) (1)の①+⑤接着は、 位置あわせ用の板⑮を使用して、前面と上面は3mm後退したところに、⑤の上部も3mm下がった位置に接着。
前面接着.png


(6) ⑦の接着。少し圧力を掛けないと内部に接着剤の気泡が残るかも。
背板2枚重ね.png


(7) 位置あわせ用板⑰⑱でc、dの仮組みをして、⑯の位置決めをし①と⑯を接着。(図面では、⑬を使う予定であったが、強度アップを狙い⑯を使用)
再度c、dの位置決めを⑰⑱を使い正確に合わせ、⑪を接着、その後⑫の接着。
中板接着.png


(8) 位置あわせ用板⑬⑲で ②の位置を正確に合わせ②の接着。
前板下接着.png
注意:計算では良いが、位置関係が微妙で②位置誤差が僅かにでる場合もある。

(9) 各コーナーに三角材の接着、二辺が1.5cmの直角二等辺三角形でこれを組み合わせて大きさを調節した、⑭の両脇に予め三角材を接着しておきコーナーに接着。
コーナ処理.png


(10) エンクロージャーに吸音材を付ける。
    反対側の③’ の吸音材は、ここで作っておく。
吸音材.png


(11) ⑥⑦にスピーカー端子用の穴加工・スピーカー端子にケーブルをハンダ付け。(Photoなし)

(12) ⑤⑥⑭と①⑪⑫の三角部に、金魚用の玉砂利を除振用として入れた。
玉砂利.png


(13) 平面をチェックし、もう一枚の③’ の側板を接着、ここでも板の反りをクランプで修正して接着。
側板接着.png

注)懐中電灯を使い、接合面の漏れが無いかをチェックする、もし光漏れがあったらクランプ・ハタガネを移動して隙間が出来ないように再調整する。

(14) 作り置きの吸音材をスピーカー開口部と後部角穴から③' に取り付け。(Photoなし) 

(15) 裏蓋等の接着。
 ⑥の角穴にあわせこみ⑧&⑨の接着
背板蓋接着.png


(16) 裏蓋のビス穴あけ、ねじ止め。(Photoなし) 

(17) 底板のビス穴あけ、ねじ止め。(Photoなし) 

  完 成



ATL-Speaker Ver.2の話
Ver.2は、設計段階よりエンクロージャーの強度を上げることと、管長を短くして50~100Hzの撓みを無くす事を主眼とした。
因みに、Ver.1は1台9.8Kgに対して、Ver.2の重量は1台14.1Kgであった。
板厚を12mmから15mmへの変更は僅か3mmの板厚増であるが、計算上では板強度は2倍弱アップする。
Ver.1とVer.2は、同じ様な格好をしているが強度は数段Ver.2が上で、Ver.1で行った板を薄くして板の共振を利用することから遠のいた。

 強度アップが ”吉” と出るか "凶" と出るか今後の楽しみである。


プチ視聴
Alpair7v3 (Mark Audio)とW4-927SE(Tang Band)でVer.2の基本設計をしたので、これでマトモな音がしなかったら・・・(汗)

Alpair7v3を付けて恐る恐る視聴に入る・・・
                     良い感じである!

どちらかと言うと優等生的音でVer.1 のように、はみ出したところが少ない。
これはユニットにも依存しているところもあるが、1.3mのATL・共鳴管としたことが、大きく影響していると思われる。
低域については、充分に確保されていて聴感上ではVer.1と略同じに感じる。シミュレーションでは明らかにVer.1とVer.2は違っているので、小生の耳も相当にいい加減なものである。
この組み合わせで特に良いと感じたのは、弦楽器とボーカルである。
弦楽器の響きと余韻がすばらしく位置関係も正確に表現できる。又ジャズボーカルなどでは、別人が歌っているようなウエットな感覚を味わえる。

 シルキーでゴージャス、一寸リッチになった感じ!

Alpair7v3のポテンシャルの高さを感じるが、一つ残念なところは、音圧レベルで90db以上取れればベストであるが・・・ 又、実行振動板面積をもう少し大きくしても良いのでは、同じ10cmユニットのW4-927SEと比較しても明らかに振動板面積が小さい。

BD・DVD観賞では思っていたより低域が伸びて感じる、ATLの最大の特徴かもしれないが、ズドン・ドカンと来るような瞬発音が得意で、映画鑑賞等にはマッチングが良いと感じる。
又、3D効果は非常に良く感じられAlpair7v3が、ここまでの表現力があるとは思わなかった。

ユニットもエンクロージャーも刻々変化していると考えられる。



加 工
米屋材木店
http://yoneyazaimokuten.com/


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ZZA700

世界でただ一つの音を聴いてみたいです。
色もきれいですね。
by ZZA700 (2012-08-13 08:24) 

Sasha

ZZA700さま
何時も書き込み頂きありがとうございます。
私、目新しい物好きで何でも齧って見みたい性格です。
世界でただ一つも良いですが、思考錯誤しながら苦労するのも楽しみの一つに成りました。 
音を聴いて戴き評価して貰えれば幸いですが・・・ 私、犬と同居している為、恥ずかしながら人を家に呼べる状態ではありません。 
 何卒 お許しを・・・
色は、黄色と茶を混ぜてゴッホの向日葵色を作りました・・・(笑)

by Sasha (2012-08-13 17:29) 

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