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W4-927SEをATL-Speakerで試聴 [ATL-Speaker]

2012/6/23

W4-927SEをATL-Speaker で試聴

IMG_8464.png


TangBand W4-927SE 
Tang Bandのフルレンジはネオジュームマグネット使用頻度が多いが、ご他聞に漏れずこのユニットもネオジューム仕様で非常に軽い!!
Tang Band の類似ユニットの説明では、小形ネオジュームマグネットが平面状に4個付いているらしい。このネオジュームマグネットにより、優れた低域拡張と滑らかな応答性を得ているとのことである。
W4-930SGとの違いは、コーンを非常に薄いテクスチュアー付強化ポリプロピレンに変え、フェイズプラグ(センターキャップ)が追加されている。
このW4-927SEとW4-930SGは同フレームを使用している。フレームとマグネット間の距離は充分あり背圧の抜け、微小入力の反応もよく低域も稼げそうである。
音圧レベルは、87dbで周波数特性を見ても100~2kHzぐらいまで略フラットでATLとのマッチングは良さそうである。取り付けは、W4-930SGと同フレームであるから開口・ネジ穴位置も同じである。
Tang Bandの低価格帯ユニットは、設計コンセプトが非常に良く上級機と大差ない! 
    
  ただユニットの見栄えは、真っ黒で好きになれない!!



IMG_8459.png

仕 様
メーカー……………Tang Band
インピーダンス……6Ω
再生周波数帯域……70Hz~18000Hz
出力音圧レベル……87dB
Vas:7.47L/Qts:0.58、Qms:4.48/Qes:0.66
Fs:70Hz
バッフル開口径……96mmφ
定格入力:25W
瞬間最大入力:50W
磁石材質 ネオジューム
重量…………………410g


W4-927SE_fgraph2.png
このf特はW4-927SEで公開されているものですが、W4-927SAと全く同じです。
Qts・Qms・Qes 全てが違っているので、f特・インピーダンス特性が全く同じとは考えられません。
  このf特・インピーダンス特性はどちらのですかぁあ〜〜〜〜????



シミュレーション
シミュレーション結果は、低域ダラ下がりで30hzあたりまで延びており、周波数特性が良いとは思えない。 先日設計したATL-SpeakerVer.2は、シミュレーション結果が非常に良く本来はそちらで試聴したかった(Ver.2は進行中)。これから10cmユニットのATLを試作される方は、Ver.2の 管長130cm、r1=9.5cm、r2=5cm をお勧めしたい。


927seGraph.png
W4-927SE L=170cm r1=9.0cm r2=4.2cmでのシミュレーション




試 聴
ATLエンクロージャーの試聴では、W4-927SEのマッチングが一番良い。
ATLも完成して3ヶ月、やっと本領発揮するようになった、季節柄? 温度・湿度の関係かもしれないが非常に良い状態で満足できる音となっている。
強化ポリプロピレンコーンは、エージングは要らないのか、最初から音像がフォーカスしていて解像度も高い。
このユニットの音は、遠近感・広がり感・存在感と、3D効果抜群で10cmフルレンジの良いところが充分に出ている。
唯一の弱点は高域に僅かに癖を感じる点である、上記の周波数特性を見ても分ると思われるが、2kHz以上は僅かに這い上がり傾向を示している。対策としてユニット軸上から角度を持たせたセッティングとした。
映画等で作られた、風圧を感じるような低音も健在である。又ある空間に存在する人・物を上手く表現出来る数少ないユニットでもある。
最近作られたドラマCSIでは、撮影機材も変ったのか? 臨場感豊かで迫力ある音がでていて、映像と音とのバランスが非常に良くなった。このような高音質・高画像の視聴では、引き込まれそうな3D感覚の音をこのユニットでは出せる。

強化ポリプロピレンのコーンは、相当に頑強であると考えている。ネオジュームの強力磁気回路でドライブされた時、非弱なコーンでは暴れてしまうからである。
このコーンにより、分解能は非常に良く繊細な音を表現でき、低域の押出しも良くダイナミック、全般的にハイレベルな音が出せる。



 低価格帯ユニットであるが、
      音は優秀でコストパフォーマンスは非常に高い!!




視聴CD・BD
Melody Gardot Worrisome Heart, Diana Krall Love Scenes/When I look your eyes/All for you, Sophie Milman, Joe Pass Unforgettable, セイシェル鳥の楽園, JUMPER(BD) HITMAN UNRATED(BD),SHOOTER(BD),CSI(HD),etc.


ユニットの購入先
コイズミ無線(有) 通信販売部
http://www.koizumi-musen.com/


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ZZA700

一見、大胆にも見えるテクスチャを採用することより、軽量コーンの剛性をネオジム磁石の駆動力にも耐えるレベルまで高めることに成功しているようですね。
by ZZA700 (2012-06-23 11:43) 

song4u

こんにちは。
このところオーディオにはトントご無沙汰でございまして、
故に、Tang Band なるメーカーさん、存じ上げませんでした。
ちょいと検索したところ、台湾のメーカーさんのようですね。
OEMで腕を磨かれて、いよいよ自社ブランドで勝負!って所かな?

小口径のフルレンジユニットを得意とされているのでしょうか、
記事にもあるとおり、ユニットの単体価格は極めてリーズナブルですね。
それでいて、品質レベルが高ければ文句のつけようがありませんね。
ま、こんなに立派な箱に入れてもらったら、イヤでもいい音で鳴って
くれないと困っちゃいますよね?(笑)

f特だけを見るとフラットで、すごく優秀に見えますね。
ATL向きのユニットなんでしょうか?
by song4u (2012-06-23 13:42) 

Sasha

ZZA700様
最近のTangBandの商品は、昔の国産製品のように思考錯誤して独自に作られた商品が多い様に思えます。
ネオジュームなどは、最近の磁性体で小型ながら非常に強力なマグネットを作れますので、設計も次々に変わってゆくと思われます。
私感ですが、軽量コーンで剛性を持たせるのであれば、もっと深いテクスチュアーが良いかと感じます。 今後、アット思える様な画期的製品が出来るかもしれませんネ!!
by Sasha (2012-06-23 15:19) 

Sasha

song4u様
こんにちは。
私もTang Bnad を知ったのは最近ですが、オーディオの世界では既に世界的に有名です。日本の企業も安穏として居られませんネ!!
Tang Bandは確かにOEMで腕をあげ、台湾産自転車の様に一気に世界を制覇するのかもしれません。

このW4-927SEが、一番今回のATLにはフィットしていると書きましたが、多分どのような箱でもそれなりに鳴ると思われ、秀作であることは間違いありません!
箱の件ですが・・・そんなに立派ではないと思いますが?
因に最終形までの値段は、2本で3万円弱でした私の工賃なしでハイ!
by Sasha (2012-06-23 15:48) 

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