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6BX6&12AT7&6BQ5 Ver.6 [真空管アンプ]

2009-01-20
6BX6 & 12AT7 & 6BQ5 Ver.6
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再チャレンジ 6BQ5(EL84)超三極管接続アンプ
Ver.5の失敗から半年、悪い虫が小生をクスグリだした。夜は特段やることもないし、酒とカラオケの日々では、身体はボロボロ・脳みそグチャグチャ、これでは財布にも優しくない。 そんなこんなでVer.5の追求をやめ敵前逃亡を図った小生は、昔なら銃殺刑であるが・・・・。
サイバー上の皆々様に勘弁してもらうためにも新バージョンの6BQ5にトライした。
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構 想

1.Ver.5では、6BQ5を生かしきれなかった。今回の再チャレンジとして、最終段を6BQ5にした超三極管接続アンプ(Super Triode Connection→S.T.C)とする。フィードバック管には松下の12AT7のデッドストックを使用、前段は6BX6を予定した。(6BX6を予定したのはVer.4で思いのほか遠近感があり高域も伸びていたため)

2.Ver.3(6AK5&6BM8)で作成した左右独立電源を細工して、臓物を取り電源に僅かな変更を加えたヤドカリ号を考えた。独立電源を使用した理由は、宇多氏の6BQ5談でB電源不足と書かれていた為で少しでも強力な電源を使用したかった。

3.Ver.3用シャーシの開口部に3mmアルミ板に6本の真空管が入る図面を書き、外部加工とする。

4.AC系のケーブルはシャーシの左右に通す、又信号系はシャーシ内の中央に通す。

5.微小信号(入力信号系)は同軸ケーブルを使う。

6.アースは1点アースとする。

7.真空管の差替えを前提に基準電圧のテストピンは、シャーシ上部に出しVER.2よりの基本設計を踏襲する。

8.出力トランスはシャーシ内の空間確保の為、東栄変成器のOPT−5SR(5W)を購入。

基本設計は宇多氏の6BQ5シングルS.T.C.を参考にさせて頂きました。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~hu_amp/6bq5.htm

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制 作
先ずは、アルミ板の上に配線を行いシャーシに入れた時のイメージをしてみた。以前は4本の真空管が入っていたスペースに6本の真空管を無理やり詰め込んだため、中央線の朝8時状態で身動きがとれない! 隣の真空管の電磁波の影響や熱ドリフトを考えると良い設計とは程遠い設計になってしまった。
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アルミ板に配線を施しシャーシに組み込む段階では、何とスペースの少ないことコンデンサーの置き場がなく二階建てとなってしもうた。しょせんヤドカリアンプでは仕方ない。構造物(配線とアルミ板)を無理やり詰め込み、オペは終了した。
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組込み後最終のハンダ付けを行い回路の再チェックを行う。
詰め込むと意外とスペースはある、イメージした部品配置の悪さを感じる。それではご開帳!!
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試 聴
火入式は順調に進んだ、スイッチを入れると宇多氏設計の初段保護回路の青色ダイオードが綺麗に点灯し数秒後に消えた、あとは御決まりコースで基準電圧を50Vに合わせ試聴に入った。
ファーストインプレッションは、インパクトは少ないものの音は素直で疲れない音である。雄大というか、刺激のない音でコレが6BQ5の音なのかもしれない・・・・・。秋葉原のある店で聴いた6BQ5のPPアンプは同じ傾向の音をしていた。
しかしながらS.T.C.の本来の音でない、今一パンチ力がなくクリアでない。まあ装置の最初の段階はこんなものである 「仏作って魂入れず」 状態である。
今後試行錯誤しながら対策予定している、真空管の差替、乗数の変更等で音の出方も変わるかも知れない。本来オーディオ管として素性のよい6BQ5であるので期待しつつ・・・・・。
真空管の選択については時間を頂き後日報告する。
現段階ではVer.4(6BM8のS.T.C.)には敵わない、Ver.4に切り替えると霧が晴れた感がある。

真空管の選択
評価方法としては、真空管の組合せが多いので大雑把な当たりを付け追い込みをしてみたい。
6BQ5の評価に関してはゴールデンドラゴン(G.D.)とマツダの評価を事前に行ったが大きな音の差は小生の愚耳では感じられなかった。
先ずは、6BQ5はマツダに固定して、下記の組み合わせとメーカ別でも評価を行った。

1.6BQ5 &12AT7 & 6BX6
評価として、本来(S.T.C.)の音ではなく霧のかかった感じがあり、音像も引締まりに掛ける。しかし新品の12AT7入手で評価は変わるとこともありうる。

2.6BQ5 &12AT7 & 6EJ7
評価は1.の評価とほぼ同じであった。

3.6BQ5 & 12AX7 & 6BX6
F.B.(フィードバック)管を松下の12AT7(中古管)をTronalの12AX7に変更してみた。効果は絶大である、以前の眠たい音から蘇ったように本来のS.T.C.の音に変身した。音場感も非常によくなった。但し基準電圧の50Vに達することができず40Vでの試聴となった。本来ならば50V欲しいところではあるが。この状態でのテストでは満足な結果と言えよう。将来12AX7を使用する場合は、回路の乗数変更が必要となる。個人的にはこの組み合せが現在のところベストである。

4.6BQ5 & 12AX7 & 6EJ7
評価として、初段を日立の6EJ7に変更したことで、基準電圧を50Vに合わせ込むことができた。音は3.と同等??が得られた。RCAの6EJ7も試してみたが高域にノイズを感じた。所詮、中古チューブでは仕方ない。

今後の対策
現在の結果としては、Ver.6(6BQ5)とVer.4(6BM8)では明らかに音は違う、出力トランスの違いとF.B.管の違いから来ているものと思われる。6BQ5の変更並びに新品の12AT7の変更等でもう少し音は詰められると思う。
気になる点もある、B電源を10V上昇させたら、どのように変化するのか?真空管アンプは、電源電圧には敏感である。近いうちに追試を行う。

追 試、出力トランスのインピーダンス変更
S.T.C.の音は、出力トランスのインピーダンスによる変化が大きいとの報告が多くされている。
今までは、小型トランス東栄変成器製T850の2段重ねを多く使ってきたが、Ver.6ではスペースの関係もありOPT-5SRを使った。この出力トランス(東栄変成器のOPT-5SR)の1次側を3.5Kから2.5Kに変更した。どっしりとした感じは少々そがれたが、高域が明らかに伸びVer.4の音に近い本来(S.T.C.)?の音になった。
2.5Kのほうが全体的にバランスが良く、S.T.C.の独特の臨場感を味わうことが出来た。
ウッシシ!!

6BQ5-6BX6-080630.png
回路図作成には、水魚堂さんの回路図エディタ(Free CAD)を使わせて戴きました。
http://www.suigyodo.com/online/schsoft.htm


6BQ5部品表.png

参考WEB&図書

参考WEB
 超三極管接続Ver.1 6BM8 シングル ステレオパワーアンプ 上條信一氏
 http://www.ne.jp/asahi/evo/amp/index.htm
 http://www.ne.jp/asahi/evo/amp/6bm8/report.htm

参考WEB
 6BQ5超三極管接続アンプの製作 宇多 弘氏
 http://www2u.biglobe.ne.jp/~hu_amp/
 http://www2u.biglobe.ne.jp/~hu_amp/6bq5.htm

参考図書
 情熱の真空管アンプ 木村 哲 著
 http://www.op316.com/tubes/tubes.htm


注 意
1.高圧電源での感電、良くある感電で電源を切った後もコンデンサーに残った電気で感電するケースが多いので要注意です、抵抗等で電圧を下げて作業を行ってください。

2.ハンダ時の火傷・真空管に触れての火傷、熱は見えませんので注意してください。

3.電解コンデンサーは+−の極があるので良く確認をして配線してください、逆に配線すると破裂する場合もあります。

4.全ては自己責任で作業・管理してください。

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