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Ver.6 の真空管再評価 [真空管アンプ]

2009-01-29
Ver.6 真空管再評価
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Ver.6 の真空管再評価  
2回目の評価をしたのは6BQ5(EL84)のe.h.(electro-harmonix)を入手し、マツダ&Golden-Dragonの6BQ5とのあまりの音の違いに、真空管による音の変化を再評価することとした。
Ver.4で6BM8の真空管の評価結果より、e.h.の6BQ5も気になっていた真空管であった。6BM8の評価でも書いたがe.h.の管は、他の同球にない華やかさと深みを感じる、嬉しいかな6BQ5も同様の性格を持っており、早速評価をしてみたくなった。使用スピーカについてはスーパースワン+FE108E∑を使った。
今回は、一気にVer.6で最良の真空管の組合せを詰めようと思い12AT7にはTelefunkenの新品を秋葉原で購入、electro-harmonixの12AX7も同時購入した。テスト方法としてはVer.6の評価と同様、次の組み合せで6BQ5をe.h.に固定して行った。

1.6BQ5(e.h.) &12AT7 & 6BX6
良い感じである、新品の12AT7(Telefunken)と6BQ5(e.h.)は、非常に良いコンビネーションである。音は、自然で誇張されたところがなく聴きやすく、低域から高域まで自然に出てくる。又、小生お気に入りの6BX6(松下)と相性も良いようである。
*最初に12AT7とのアタリを付けるため、初段の管を6BX6・6EJ7・6EH7と変えスクリーニングしてみた。ここで6EH7(松下)は全般的にレンジが狭くここでは除外することとした。

2.6BQ5(e.h.) &12AT7 & 6EJ7
6EJ7の差換えで、基本的な音の変化は感じられないが、高域に僅かなガサツキを感じる、真空管の経年変化か?もともと持っている特長かは分らない。全域で少し締りがなく感じる。

3.6BQ5(e.h.) &12AX7 & 6BX6
試聴では、12AX7は12AT7に比べ硬い音がでる、最初はハッキリクッキリで迫力があり楽しいが、長時間聞いていると疲れる組合せであり、Tronalもe.h.も12AX7は同様の傾向があった。 又、これは電気的問題かもしれないが、大きな信号が入ると詰まる(引っかかる)ところがある。

4.6BQ5(e.h.) &12AX7 & 6EJ7
6EJ7での試聴も3.と同様の傾向がみられた。この球では、基準電圧を50Vに合わせることができたが本質的な音の出方は殆ど変わらなかった。音は高域が少しガサツキ、全体的に6BX6に比べ緩い音である。

勝手な結論
e.h.の6BQ5とTelefunkenの12AT7を入手したことで音はずいぶん変化した。寄道はしたが基本路線では同じ結果がでた。小生のいい加減なベストの組み合せは 6BQ5(e.h.)&12AT7(Telefunken)&6BX6(松下) となった。
今回の真空管選択で感じたのは、超三結の回路でも真空管でこんなにも音が変わってしまうものなのか?一般的に超三結の音はどの回路でも同じような音がすると書かれているが、傾向は同じでも諸条件の違いと、真空管の状態で随分音は違うと感じた。アンプのオーナーの好みにも寄るが、程よい落し処を探すのは結構大変なことである。又、真空管は新品のほうが音が良いと感じた。女房と畳は~~ 昔別れた母ちゃんごめんなさーい!! 6EJ7・6BX6については、大昔に生産中止しているが良品があれば再チェックしたい。
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最終状態での試聴(視聴)
第二弾で決定した組み合せの試聴(視聴)
小生の勝手な評価方法は、洋画(DVD・HDレコーダでの録画)を生の音声で試聴(視聴)する、吹替え版は音声の帯域を切取られてしまっているので本来の臨場感がでないし、一番美味しい1kHz界隈の音が削除されてしまっている。又吹替え版の音声は、音像の位置関係もいい加減である。
日本語吹替えについても、非常に難しいと思われるが、現在の最新機器を用いコンピュータ加工して臨場感豊かな音造りができないものか・・・・と考えてしまう。
小生が多用するメディア・音源は多岐にわたるが、TV用(U.S.版)の画像・音が主で、生録+音楽+効果音のものが多い。
TV用(U.S.版)の画像・音は、作成の段階から臨場感を意識して音作りされたものも多く、彼らの映像・音を作る感性については、抜きに出たものを感じる。たぶん長い間訓練された結果であろう。昔の映画にも、ある系統立った音造りを持っており歴史と積重ねを感じる。
試聴する音は、ショッキングな音も良いが自然音と音声を重視している。例えば店の中で会話した時の部屋の広さ・反射音による効果で、そこに存在する空気のようなものまで感じるものもあり、このアンプで聞くと三次元的な構造配置が音で見えるような錯覚さえ感じる・・・なんちゃって!!
総じて小生の6BQ5の超三結の音は、出力トランス(東栄変成器OPT−5SR(5W))の性格を反映しているのか、どっしりとした低域上に、中域・高域を乗せたピラミッド状の音作りとなっている。 
低域については、スーパースワンの10cmユニットで、ここまで低域が出るのかと思う程である、Madona the video collection 93:99のrainは、中音量で聞いても空気を震わし気持ちの悪くなるような低音さえ感じられる。この小さなアンプによる低域の駆動力は、脱帽ものである。中域についても張があり明瞭であると共に、超三結の一番の特徴でもある音像定位も明確で眼前に迫ってくる。高域もこのフルレンジから出る音では満足いくものであった。
評価は低域・中域・高域で考えたが、所詮は低域・中域・高域などといっても、リニアに繋がった周波数であって、スピーカの構造から来たものを人間が感じて音を勝手に分割しただけである。この低・中・高の表現は・・・、と生意気なことを言いながら小生もこの表現を多用するのである。
6BQ5のVer.5からの敵前逃亡をはかって以来、半年間でやっとここまで来た。現在までお世話になっているVer.4と比較をしてみたが、Ver.6は全般的に音に厚みがあり、密度も濃い。
Ver.6(6BX6+12AT7+6BQ5)の製作記にも書いたが、出力トランス(東栄変成器のOPT-5SR)の1次側を3.5Kから2.5Kに変更したことで、Ver.4(6BX6+6BM8)を完全に上回る結果となった。
今回のVer.6の真空管選びで最終的に出てきた音は、嬉しい誤算であった。   6BQ5(e.h)&12AT7(Telefunken)&6BX6(松下)の組合せが気に入り、早速小生のメインアンプにすることと決めた。

音量は控えめに!!!

最後に、超三結の回路を考えた上條氏と、この回路の発展に寄与された宇多氏に感謝致します。

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