Ver.5(W4-930SG)の最終調整 [ATL-Speaker]
2015/07/22
Ver.5(W4-930SG)の最終調整
最終チューニング
ユニットは、W4-930SG使用で下記した(1)(2)(3)の組み合わせで聴感を優先してFFTでチューニングをした。
(1) 吸音材は、極力少なくする予定であったが高域の反射波を押さえる為、最終調整ではグラスウールを比較的多く使った。
(2) 背板の開口部の面積であるが、シミュレーションでは55c㎡と出たが試聴の結果48c㎡まで絞った。
(3) 前面のⅠのφ7cmは開放、ⅡⅢの2孔φ2.8cmを開放。
という事で、共鳴管に孔を沢山開け平面バッフルの状態にしたA.T.L. (Acoustic Transmission Line Speaker)であるが、これでも共鳴管として動作しており、50Hzまで充分に伸びている。
平面バッフルの良いところも受け継がれ、音離れも良く高域のメリハリが効く。
W4−930SGは、高域が飛んで低域が弱い じゃじゃ馬のような評価があるが、十分に大きいエンクロージャに入れた場合そのような結果にはならない。又このユニットは、比較的丈夫なダンパーを使っている為、長時間のエージングが必要と感じる。
ATLノート
ATLのショートホーン形式の選択理由
(1) 共鳴管として1/4λでの動作できることが条件となる。
折り曲げ回数が2回以上となると共鳴管として1/4λでの動作が出来なくなるので、1回折の共鳴管を選択した。
長岡先生が共鳴管設計時の折り曲げ回数の実験をされている。
結果として180度ターンの1回折り曲げ(Jホーン)が良く、2回以上曲げると十分な共鳴効果が得られないと書かれていた。
2回以上のホーンの折り曲げは、ユニット後部に空気室が必要となり、動作としてはバックロードの範疇に入ると考えられる。
(2) 共鳴管の先を絞ったテーパーにする事により、1/4λの計算値よりも下限を稼げる。
(3) 適性ユニット(Qts 0.4~0.7)を探すことで、量感豊かな低域が出る。
(4) ATL_Ver.5の設計は、共鳴管内の平行部分を極力作らないようにした為、完全ではないが管内の定在波を抑制できた。
(5) 共鳴管は、ユニットからの背圧を受けにくく平面バッフルのように動作する。この為、本来ユニットの持っている自由度の高い中高域特性が出る。
等々・・・と、爺は勝手なことを言う Bye Bye
参考ホームページ
ATLに似た形式のスピーカーメーカー
Albedo Audio
http://www.albedoaudio.com/inglese/home.html
Elvins Diamond speakers
http://www.elvins.livepages1.com/loudspeaker.htm
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