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Tang Band W4-1320SJをATL-Speaker で試聴 [ATL-Speaker]

2012/5/06

W4-1320SJをATL-Speaker で試聴

ATLPaint.png

小生の一番嫌いな、お化粧直しをした。
一度の表面仕上げの後、スプレーニスでツートンに仕上げた。
 最近は、目も悪くなり少しぐらい粗があっても気にならなくなった。
  年を取るのも満更でもない!!

TangBand W4-1320SJ
(1) フレーム&マグネット
edge.png
W4-930SG           W4-1320SJ

w4mag.png
W4-930SG           W4-1320SJ

W4-930SGとW4-1320SJの比較は、ダイキャストフレームの基本形状はW4-930SGとホボ同じであるが、W4-1320SJのネオジュームマグネットは、約+200g 大きい物が付いている。
W4-1320SJの系列ユニットは多くあり、E.U.で売られているものは丸フランジで切り掛けは無い、又マグネットもネオジュームとフェライト双方がある。丸いフランジでフェライトの物が国内でも発売されている。
最近の希土類高騰のためか TangBand のネオジュームマグネットは、次々にフェライトに置き換わっている。
磁気回路の設計上フェライトとネオジュームどちらが良いのかを考えてみると・・・
背圧を巧く逃がし微小入力の反応に強いと言う点ではユニット背後を小形にできるネオジュームに分があるが、作用反作用を考えると重量の大きいフェライト?
前回のW4-930SGも、笑えるほど軽いと思ったが!
W4-1320SJは強化版ネオジュームマグネット付きではあるが、ユニット総重量は軽量級(実測600g)である。

(2) コーン紙
paperC.png

このユニット最大の売りであるコーン紙に目を向けると、確かに竹がコーン紙に練りこまれており繊維状(竹)の跡が見える。叩いてみるとW4-930SGよりも硬い感じでコーン紙質量も0.5g 重い。

(3) エッジ
非常に柔いラバーエッジを使用しており、 W4-930SGと同じにストロークが長く低域を稼そう。

(4) 周波数特性 (TANG BANDのホームページより)

w4-1320sj.png


(5) ATL-Speaker への取付け
取り付は、開口・ネジ穴径がエンクロージャーと合っており、すんなりと付いたがエンクロージャーの切り替部分ではギリギリである。又付けた時の見た目はあまり良くない。



W4-1320SJ 仕様
インピーダンス 8Ω
再生周波数帯域 75Hz~20,000Hz 
最低共振周波数 fo 75Hz
音圧レベル 89db
振動系重量 3.49g
Vas 6.41Ltr Qms 1.29 Qes 0.49 Qts 0.35
振動板の有効面積 0.0057 M^2
磁石材質 ネオジューム
外径寸法 φ108.7~125.5mm
バッフル開口径 φ96.0mm
定格入力 25W
瞬間最大入力 50W
重量 600g



エージング

1日目:  耳に付く高域で解像度は良いが疲れる音が出た。
1週間:  コーン紙の強度がある為か、最低域まで崩れずに引っ張れる感じで、高域もトゲトゲしさが無くなってきたので試聴に入った。

塗装後: 塗装後のエンクロージャー変化(湿度・強度・不明のパラメータ)で音が激変したが、2日ぐらいで復帰した。



試 聴
このユニットを聴いて先ず感じたのは、電源投入時とそれからの時間変化が大きく、ウォーミングアップが必要。 又、音量による変化があり、ある敷居値を超えると素晴らしいが、小音量では本領発揮が出来ない。

それでは、充分なパワーを投入して、コーン紙をドライブすれば・・・
低域は可聴帯域を超えて出てくる、高中域は紙コーン特有の前に出てくる音である、これは背圧の影響を受けても跳ね返すコーン紙とネオジュームマグネットの効能かもしれない、W4-930SGの強化版のようである。この芯の確りしたガツガツという低音は、FE108Sにも似ている。
BD鑑賞では、風圧を感じるような低音もでる、これはTransmission Line Speakerの特徴なのかもしれない。銃の発射音等は乾燥した音でカラカラと弾が当たる音が聞けて戦いの場に居るような錯覚を覚える。
反面、CD鑑賞では、低域が伸びすぎたことによる悪影響で中低域での落ち込みを感じる。充分に低域が伸びたCDであれば試聴に耐えるが、帯域が限られたものでは、中域中心のスピーカーの方が良く聞こえる。
音源による善し悪しがはっきり出るユニット&エンクロージャーの組合せでもある。
このユニットの最大の特徴は3D効果であろう!
非常に見通しが良く、何を聞いても輪郭鮮明で曖昧なところがない音である。
 真に竹を割ったような、切り口鮮明で明快な音である。

  経時変化で、高域の雑味が消えれば最高であるがユニットの熟成を待ちたい!!



追 記
時間が経っても、中低域の落ち込みは解消されなかった。
次作を考えるのであれば、もう少し短い共鳴管(1.4m)前後の物を作りたい。





視聴CD・BD
Melody Gardot Worrisome Heart, Diana Krall Love Scenes/When I look your eyes/All for you, Sophie Milman, Joe Pass Unforgettable, セイシェル鳥の楽園, JUMPER(BD) HITMAN UNRATED(BD)、SHOOTER(BD),etc.


ユニットの購入先
Parts Express International Inc
feedback@partsexpress.com
http://www.partsexpress.com



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ビワ

こんにちは SPの内部配線にはどのような導体を使用してますか?
by ビワ (2012-05-18 00:01) 

Sasha

ビワ様
メールありがとうございます。
さて、内部配線の件ですが、電源ケーブル用ビニールキャブタイヤ(2sq)の芯線を使用しています。スピーカー・アンプ間も同じ物を使っています。
私の場合ユニット交換しての試聴が多いので、ハンダ付けすべき所もファストン端子で処理していますので参考に成らないと思われますが・・・
OFC等 のハイスピードケーブルも良いと思われますが、私の好みではないので音が安定しているキャブタイヤを選んでいる次第です。
by Sasha (2012-05-18 11:15) 

ひろ

こんばんわ。
私、以前から10cmクラスのフルレンジが好みで、現在は、W4-930SGを使用しております。ただ、W4-1320SJが気になっており、ネットで検索していてこちらを知りました。
本文にて、W4-1320SJはW4-930SGの強化版、と書かれております。Sashaさんの主観で結構ですので、この2つのスピーカーの音の違いについて、お聞かせ願いませんでしょうか?
ちなみに、私の音の好みですが、FE103の音は好きなのですが、このユニット、いかんせん低音が乏しいです。W4-930SGは、低音も含めてバランスはよいのですが、もうちょっと、FE103のような明るさがあるといいなと思っております。そこで、FE108Sに似ているとのコメントに、W4-1320SJに期待しているのですが、、、
よろしくお願いいたします
by ひろ (2012-06-02 22:52) 

Sasha

ひろ様
メールありがとうございます。
私も10cm前後の小径フルレンジが好きで、長期間使い続けてきました。
音の違いに付いては、個々の好き嫌いもあり、箱の形・システムの組み方等でも音は変わりますので参考までに・・・
W4-930とW4-1320SJの違うところは、コーン紙とマグネットです、W4-1320SJはコーン紙が少し重く、それをドライブする為のマグネット強化がなされています。

音については私の客観的な判断をお話します。
W4-930の音は、比較的ニュートラルで僅かに紙臭さを感じます。
W4-1320SJの音は、紙臭さは在りませんがハードでワンパク 他を寄せ付けず我が道を行くようなところがあり、フォステックスのユニットならFE108Sの路線に感じます。
実は、Tang BandのW4-927SEを最近手に入れました、レヴューは書いていませんが、普通に使用されるならそちらをお勧めします。
マグネットは、W4-930と同等でコーン紙にポリプロピレンを使用しています。真っ黒であまりカッコよくありませんが、音は、3次元的に広がり高域に明るさもあり低域も充分にでます。

by Sasha (2012-06-03 15:16) 

ひろ

Sashaさん、コメントありがとうございます。参考にさせていただきます。
さて、お勧めのW4-927SEですが、実は私がW4-930を購入する際、このW4-927SEとどちらにするか?大変なやみました。そこで、秋葉原にあるスピーカー専門店(といえば、おわかりですよね^^;)とおなじ秋葉原のTangBangの代理店へ情報収集に行きました。どちらも音を出して確認することはできませんでしたが、スピーカー専門店の方は、ポリプロピレンがお好みではなかったようでW4-930を薦められました。代理店ではW4-930の方がすなおな音と言われました。
ここからは私の推測なのですが、Sashaさんのエンクロージャーは、ATLなどユニットの低域を非常にうまく引き出すもののため、それによってW4-927SEの中高域のアバレがかき消され、最終的によいバランスになっているのではないでしょうか?
スピーカーの自作は、奥が深いですね。
では!!
by ひろ (2012-06-09 10:37) 

Sasha

ひろ様
私のATLの特徴は、背面から放射される高音域がコーン紙を通過し難く、室と見なされる部分も約20リッターと比較的大きいので背後から出た高域が減衰されるのかもしれません。設計時には、後ろに比較的長さを持たせ減衰もパラメーターとして考えました。
ですので、W4-927SEを比較的小型のバスレフ箱に入れた場合、背圧の影響を受けやすく高域が誇張されると考えられます。又、W4-1320SJを小型のバスレフ箱に入れた場合、相当にキツイ音になることが予測されます。

やはり試聴は必要です、ひろ様の良いと思った音をチョイスしたら如何ですか? その後、箱とユニットの組み合わせ等の妄想を繰り返しあるスピーカーに行き着くのでは無いでしょうか?
  楽しいですね!!


by Sasha (2012-06-09 18:02) 

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