2009-08-29
6BX6&12AX7&6V6GT Ver.7
構 想
1.シャーシは基本に戻り、振動に強いアルミダイキャストの強靭な物で作ってみたい。
シャーシを探した結果、タカチのダイキャスト製(BDN16-26-9、値段も高い8,840円也)とした。
2.電源トランスはRコアトランスで、フェニックスに200v・220vのタップ付きを注文した。
B電源の電圧が少し足りないかもしれない、所詮電子の加速電圧をどの位にするかだけである。またまた小生のいい加減な所が出てしまった。注文してから、約1週間で物が届いた。
3.出力トランスは、在庫品でファインメットコア使用しているFM-6WSを使用する。このトランスで前に失敗をこいてしまったが、再チャレンジして出力2W程度のアンプとして仕上げたい。尚、出力トランスのインピーダンスは、Ver.6(出力アンプOPT-5SR)での経験値より最初は2.5Kで予定した。
4.当初真空管は、6AK5&6BM8にシャーシはハードシェルでと考えたが、そっこまでやるなら新しい球でと考え6V6GTを選んでみた。この形で電源電圧の変更を行なえばEL34も使用できるが・・・。
球は6V6GT(e.h.製ペア管)・12AX7(e.h.製)・6BX6(松下)である。計画当初プッシュプルを考えたが今回も超三結のシングルとなってしもうた、全く進歩がない。
5.回路は宇多氏の書いた図面を再度参考にさせて戴いた。
☆⌒(*^-°)v Thanks!!
シャーシ加工
このタカチのシャーシは、防滴用となっておりOリングが入っている。これに穴あけするのは忍びないが、小生の欲望のための生贄とした。
Oリングが入っていることで、最終的に4ヶのビスで締め上げた時、防振効果があるかも知れない・・・。
タカチのシャーシは難攻不落の4mm厚のアルミダイキャスト製である、シャーシパンチでは歯が立たない。
加工方法は予算の都合上、φ18mmより大きな穴はコンパスで罫書き、ドリルで穴あけをしてヤスリで最終仕上げした。
その他の穴はドリルで加工後リーマー&ヤスリで仕上げた。
大変な肉体労働となってしもうた、手の革は剥けボロボロ、精神的にもボロボロ。
今回は、シャーシ加工に殆んどの時間を割いてしまった。こんな苦労をするならば、ホールソウを買った方がベターであった。
夜な夜なの加工でジジーの機械工作は終わった!!
やはり専用シャーシとは勝手が違う、我を通しシャーシ選びをするとこんな事になる。又、加工中に何箇所も傷を付けてしまった。ショボ~~ ( . .)
配 線
シャシーの構造上、下側に電源を取り付けた。当初、パイロットランプを付ける予定は無かったが実際に使用してみると使い勝手が悪い。素人のアンプ作りでは安全面を考えると、パイロットランプはあったほうが良く後日付ける予定。
ここで電源電圧&ターミナル電圧のチェックもする。
負荷なしで電源電圧は307V であった。
真空管の電気配線の途中、真空管ソケットは全部下着け用を選んだ。
理由としてシャーシ上で裏返しでソケットを仮止めをした状態で、配線のハンダ付けを終了する。その後シャーシー内に取り付け、その他のハンダ付けを行なった。この方法だとハンダ付けは、非常に楽である。
初めて入力用のRCAターミナルを前に持ってきた。結線の長さからすれば合理的でノイズも入りにくいと思われるが、前にピンが来るため結線後の見た目は良くない。
この辺で、配線のチェックを行なうと良い、小生の場合3度はチェックを行っている。
1.裸の段階で目視のチェック&軽く引っ張りチェック。
2.ソケットピンをテスターで導通チェック。
3.完成前の目視チェック&テスターでの導通チェック。
電気部品を配線終了後、シャーシ内部にネジ止めし、その他のハンダ付けを終わらせる。
こうやって見ると、ラーメン配線である。ノイズが乗らないか心配である・・・。
最後に電源側に作ったターミナルにリード線をネジ止めをする。
リード線のギロチンに注意してシェルを閉じ、下側より固定ネジ4本を留めれば終了である。
スピーカに繋ぐ前にテストピンにテスターを繋ぎ、基準電圧を左右ch 55vに合わせこめれば音出しはできる。
最後にVR(100KΩ)を絞ってスピーカに繋ぎ、基準電圧を10分前後に再度55Vに合わせ込むと良い。ここで二度合わせこむのは、真空管・その他の部品の熱ドリフトがある為である。
ゆっくりVR(100KΩ)を上げれば音が出るはずである。
試 聴
見た目から来る感じと、初回のVer.1での出力トランスの印象からドスン・バッタン・キーという音がするのかと思ったが・・・ そんな音ではない。
電源投入直後の音は6BQ5にはない、柔らかさと低域の深みを感じた。但し、Ver.4(6BM8)&Ver.6(6BQ5)のように骨がある音ではない。どちらかというとクラッシック向きの音である。
弦楽器を朗々と鳴らすのに向いている感じである。
低域は、この出力トランスにしては出ていてフワッとした空間表現力がある。悪くは無いが今後の追い込みで改良の余地ありと見た。
早速、真空管交換に入る12AT7、12AX7、6BX6、6EJ7、6EH7と次々に変えてみる。e.h.製の6V6GTの音が強いのか、思った以上に前段・FB 管の影響力が少ない。
気になる所は、高域の僅かな暴れである、多分出力トランスの特性か??
今後インピーダンスの変更を行ない様子を見てみたい。
ともあれ、6BM8→6BQ5→6V6GTと柔らかく繊細な音に向かって行く様である。
年と同じか???
出力トランスのインピーダンス変更・真空管の選択等のチューニングについては、後日レポートする。
回路図
回路図作成には、今回も水魚堂さんの回路図エディタを使わせて戴きました。
http://www.suigyodo.com/online/schsoft.htm
パーツリスト(6BX6&12AT7&6V6GT Ver.7)
部品変更 金属皮膜抵抗 1.2KΩ(2W) → 1.2KΩ(3W)にして下さい。
注 意
1.高圧電源を使いますので感電には要注意。
パワーも関係しますが、500V前後の電圧は体の中を通り易く特に注意を必要とします。100Vの感電とは違うことを認識して電圧チェック等、細心の注意をして作業を行なってください。
2.電源を切った後もコンデンサーに残った電気で感電するケースが多いので要注意です、抵抗等で電圧を下げて作業を行ってください(短時間に大量のパワーを抵抗に流すと抵抗は発熱しますので絶縁ピンセット等で持ち作業をして下さい)。
3.発火に注意、電源の設計不備・抵抗の間違い・コンデンサーの容量不足等、真空管アンプは発火源が沢山あります、煙がモワモワと出たり・焦臭い臭いがしたら、
電源を速やかに切り 暫く退避してください。
4.ハンダ時の火傷・真空管に触れての火傷、熱は見えませんので要注意です。
5.鉛入りのハンダは有害物質ですので、作業後は手洗いをお勧めします。又ハンダ付け時の煙は極力吸わない様にして下さい。(鉛は体内に多量に入ると鉛毒になります)
6.電解コンデンサーは、+−があるので良く極を確認をして配線してください。逆に配線すると破裂・爆発する恐れもあります。
7.通電直後の抵抗には触らないで下さい、高熱になっている場合があります。
8.初めて通電する場合、少し離れた所から行ない絶対に覗き込まないでください。
9.作業は子供の手の届かない所で行なってください。
10.全ては自己責任で作業・管理してください。
参考WEB&図書
参考WEB 超三極管接続Ver.1 6BM8 シングル ステレオパワーアンプ 上條信一氏
http://www.ne.jp/asahi/evo/amp/index.htm
http://www.ne.jp/asahi/evo/amp/6bm8/report.htm
参考WEB 6BQ5超三極管接続アンプの製作 宇多 弘氏
http://www2u.biglobe.ne.jp/~hu_amp/
http://www2u.biglobe.ne.jp/~hu_amp/6bq5.htm
参考図書 情熱の真空管アンプ 木村 哲 著
http://www.op316.com/tubes/tubes.htm
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