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複合共鳴管でユニット交換して試聴 [複合共鳴管]

2012-1-22
複合共鳴管をユニット交換して試聴
IMG_8013.png
    6N-FE108S      FE108EΣ    FE103En-S     FE88ES-R

試聴方法&機器
今回は、手持ちのフォステックスのバックロード使用可能な小形ユニットを複合共鳴管に付け試聴した。
ユニット毎の試聴期間は、2日間とした。経年変化も進んでいるユニットもあり、必ずしも平等な評価は出来なかった。
比較のポイントとしては、音が2次元又は3次元的に広がるかを "セイシェル鳥の楽園" で確認した、低域の出方と3D効果は、The Island (BD) でも確認した。
クラッシックのピアノ・バイオリン等のアコースティツク楽器の質感も聴いた。次にジャズヴォーカルを聴き実像と口の大きさを見た。
最後に、低域の出方をJUMPER(BD)&HITMAN UNRATED(BD)で確認した。


機 器
Macmini (Audirvana Plus) → HP-A3 (OPアンプ変更)
        → 6BQ5超三結真空管アンプ → 複合共鳴管 → ユニット
 で一般的なものでない。

評価については小生の好みダケで書いたので
        軽~~ く読み流して貰いたい!



吸音材の追加と位置
”複合共鳴管スピーカーの調整&試聴” 経時変化で高域が少しキツさを増したので、既存の黄色の部分プラス橙部にも吸音材を追加した。
このポンチ絵が最終形で倍近くの吸音材の増量をしたが、立ち上りが悪いとは感じられない。

吸音材.png




ユニット試聴
(1) 6N-FE108S
IMG_7984.png

小生所有の6N-FE108Sは、スーパースワン全盛時に購入したもので1992年に出たオリジナルではなくボイスコイルを6N銅に変更されたものである。
オリジナルと6Nの 音の違いは判らない。
そこに在るのは20年前の6N-FE108Sであるが・・・
まだ若々しい顔をしていて、少し焼けたが経年変化も感じず、エッジも健在に見える。

ユニットを複合共鳴管に付け1日のランニング後、恐る恐る試聴した。
” セイシェル鳥の楽園 ” は、FE103En-Sと同等の3次元的広がりを見せ情報量も非常に多い。又微小信号にも強く細部まで表現する、低音もズドンと重い音が出てくる。
女性ヴォーカルを聴いてみた、口元も小さく引き締まり、等身大の音像がそこにある。
硬いパルプ繊維からでる、輪郭がハッキリしたゴツゴツ音は、迫力があり押出しの効いた音である。これに高域の柔らかさが加われば、鬼に金棒であったが・・・ 
何があっても我が道を行くと言う強い信念のユニットで、硬い音は変わりない。
他方、スーパースワンで聴いていたときの紙臭さは感じず、複合共鳴管と6N-FE108Sのマッチングが良いと感じた。
  20歳を迎えるユニットであるが、音は現役であり続けている。
    俺流のハイポテンシャル音を再認識させられた1日であった・・・


(2) FE108EΣ
IMG_7996.png

このユニットは、相当の経年変化を感じるようになった。
鳴らし始めは、全般的に硬い音であったが1日のランニングである程度元に戻った。
FE103En-Sに比べると、ダイナミックレンジを狭くした感じで、高底の帯域も狭く感じる。
経年変化から来る硬直した感じは否めなく、ヴォーカルなどは、高域が僅かに落ち霞がかった感じである。反面、ビル・エヴァンスのワルツフォデビーなどは骨太の音構成で聴きやすく、雰囲気が出ており其れなりに良かった。
輪郭を太くハッキリ取った疲れさせない音構成で、イージーリスニング・映画鑑賞に向いている。


(3) FE103En-S
IMG_7982.png

このエンクロージャとFE103En-Sのマッチングを取りつつ最終調整した為、一番マッチングが良いはずである。しかし冬場になると、エンクロージャも乾燥して広域にシフトした音となることが多い、室内湿度が20~30%では仕方がないかも。
このユニットの素性は大変良い、高バランスで中域から高域にかけてのピーク・ディップが殆んど感じられない。又、バイオリンの弦のすれる音など消え入るような微小入力にも強い。ユニットの特性と言うよりエンクロージャの特性でヴォーカルは、僅かに口が大きく感じる。"セイシェル鳥の楽園" で遠くの風きり音まで聞こえたが、高域が少しうるさく感じた。この組合せでは、暖かい季節の時のほうが良い音となる。
総評としては、オールマイティーで3D表現にも長けていて低域の出方も10cmユニットでは文句は無い。


(4) FE88ES-R+真鍮アダプターリング
IMG_7993.png

他のユニットに比べ実効振動面積が7割程度しかなく、エンクロージャの影響を一番強く受けたと思われる。
然しながら、良くぞここまで頑張ったと言わせる程の音が出た。
口径の小ささから、中高域の定位も音像のできかたも自然であった。
広がり・分解能・ヴォーカルの自然さ等、他のユニットに比べて優位な部分も多くあった。音質的にも聴き疲れしない音であり長時間のリスニングもOKであった。
微少入力にも強く、ピアノ演奏の最後部分に弦の余韻を残して消えていく部分など抜群の表現力がある。
ユニット実効振動面積とエンクロージャ径がマッチングせず、空振現象が起きるのではないかと思われた低域だが、ハンディを克服して充分に伸びている。
寧ろ、このエンクロージャは適正容量と感じた。 



複合共鳴管&小型ユニットの話
当初から予測していた共鳴管の特性であるが、ユニット背圧の影響を受けにくく中域から高域は特筆すべきレスポンスを示す。 音場に関しては、非常に広く、且つソースの善し悪しがでる。
他のエンクロージャと比べて、どのユニットを使用しても、抜け・定位が非常に良く、微小信号の反応も良い。又、ユニット毎の特性が出易く評価もしやすかった。
このエンクロージャも開口が後ろにあるので、セッティング次第では、低域の量とダイナミックレンジが大きく変ってくる。従って、壁からの距離と周りのスピーカー等には、セッィング段階で注意を払う必要がある。
小生の部屋は、フローリング面が多く反射波のため高域が少し強調された為か? どのユニットも個人的には、もう少し柔らかい高域が出れば最高と思ったが、この空間で3D効果も欲張ると致しかたが無い。
進化した10cmフルレンジの高域は、ツイーターとホボ同程度の音を味わえるようになっており、時代と共に中高域の趣向も変わり、それに伴った新素材と技術の変化も分った。
そのうちDLCのような素材を使ったスピーカーも出てくるかも知れないと感じた。




視聴CD&BD
Melody Gardot Worrisome Heart &My One & Only Thrill, John Coltrane, Arpeggione Sonata / Trios Arpeggione Sonata / Trios Schubert, Les Musiciens , セイシェル鳥の楽園, The Island(BD), JUMPER(BD), HITMAN UNRATED(BD), etc.


参考Blog
丹波漆器.com スピーカー関連エッセイ「エッセイ41」
http://www.nexyzbb.ne.jp/~tanbashikki/essay41.html



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近くに住んでいるジージ

レポート興味深いもので、楽しく読ませて戴きました。
さて、このジージ、困っています。今回レポートされた複合共鳴管(田中式バックロード)、製作を計画されているATL、はたまたはTQWTを作るか悩んでいます。今後のBlog楽しみにしています。どちらにしても、スピーカーだらけで、カミサンの説得(騙し?)が先ず必要ですが。
by 近くに住んでいるジージ (2012-01-23 17:40) 

Sasha

近くに住んでいるジージ様
ATLは、板が届けば1週間で作れると思いますので、レポートも1ヶ月以内に書けると思います。
何でも、あれこれと考えているときが一番楽しいときです、良〜く考えて決めてください。
私も、マンション住まいで限られた居住空間ですので、使わないスピーカーは処分の対象としています、 が 中々捨てられないのが実情ですが・・・
何れにしても、奥様を大切に!
by Sasha (2012-01-23 22:38) 

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